2010年01月15日

キャンドルナイト 岡崎さんA

「電気を消して、スローな夜を」

okazaki-16.jpg

さっぽろキャンドルナイト実行委員長 岡崎 朱実さん

「キャンドルナイトに取り組む団体や企業、レストラン、カフェなどと、そこに参加する市民の輪をゆるやかにつなげて、広げていきたい」本業を通した環境への取り組みを行う団体などの情報を提供しつつ、自らも市民の目線で活動を展開する岡崎さんにお話を伺いました。




えべつ地球温暖化対策地域協議会

インタビュアー(以下EC):現在も岡崎さんが地元江別市で活動を続けている「えべつ地球温暖化対策地域協議会」の活動や今年20回目を迎える「えべつ環境広場」についてのお話を伺いたいと思いますが、この会はどういった経緯で設立されたのですか?

岡崎さん:「えべつ環境広場」というのは私が1990年に京都へ1年間行っていた時に、出会ったイベントがきっかけになっています。京都には、槌田たかしさんという人が始めた「使い捨て時代を考える会」っていうのがあって、そこで「ほかさんといて」委員会という、ごみのことを考えるような委員会があってそこに入ったんです。京都はちっちゃい市民団体がいっぱいあって、それらの団体が、年に1回秋祭りということで集まり、結構広いスペースの会館を借りて学習会をやったり、野菜を売ったり、乾電池の回収をしたり、歯磨きの講習があったり・・・、ほんとに色んなことをやっているんですね。そんな場があって良いなと思ってたんです。で、さっき言ったように、さぁ北海道で何かっていったときにフリーマーケットのブースくらいしかないっていう状況で、そうじゃなくて色んなところが色んな情報を発信することで、来た人が色んなことに気づくことが出来るような場所があると良いなって思ったんです。

それで北海道に戻ったときに、ちょうどフリーマーケットをやっている子育てグループと出会い、そこも、いろいろな団体の情報提供も必要だと考えていて、では、一緒に江別市役所の前でイベントが開けないかっていうことを江別市に交渉したら良いですよって話になって、開催したのが1回目の「えべつ環境広場」ということなんです。

EC:初めは江別市役所の前だったんですね。

岡崎さん:そうなんです。そのあと江別市の人口が10万人突破記念のイベントと連携して違う場所で実施し、3回目から野幌の公民館に移ったんです。そこからは、毎年、6月の環境月間に開催しています。開催は6月ですが、ほとんど毎月、集まって準備や情報交換をしていました。ただ予算がなかなか無いっていう状況で、小さな団体が多くて続けて行くのが大変だった訳なんですが、そんな時に北海道環境財団が地域協議会向けの助成金というのを偶然にも作ったんですね。調べてみると、そこに書かれている地球温暖化対策地域協議会という枠組みは、自治体が入っていて、複数の団体が協働しているという点で環境広場の実行委員会ととても似ていたのですね。それで、せっかくだったらその助成金を受けていこうじゃないかと考えて、母体を基に地域協議会という形に衣替えして、「えべつ環境広場」は「えべつ地球温暖化対策地域協議会」のメインイベントとして開催して、年に何回かは情報の交換をしたりイベントをしたりしましょうということで設立されたという訳なんです。

okazaki-14.jpg

EC:どのような人たちが会員として活動されているのですか?

岡崎さん:もともと「えべつ環境広場」の実行委員会の人たちが会員になっているんですけど、パンダクラブ北海道さんといってWWFの北海道の活動団体や、生活クラブさん、江別友の会さん、チェルノブイリの子どもの里親活動をしているスパシイバさん、個人では、北大の名誉教授で森林のことをやられている現会長の高橋さんとか、リタイア後に色々な活動をされている方々とか、結構色んな人たちが集まっていますね。それと、江別市役所の人たちも手伝ってくれているというか、私が使っているというのかもしれないんですけど(笑)。本当に江別市役所の人たちは良い感じでやってくれていると思います。こっちが出来ないこと、足りないことを、上手に補ってくれたり、人手がたくさんいるような時は、課を上げて来てくれたりと、一緒にやってるという感じですね。

EC:当時、良く江別市役所も話しを受け入れてくれましたよね。今なら普通に環境の話ですねって聞いてくれるでしょうけど、20年前だとかなり苦労されたんだろうなと思います。

岡崎さん:そうですね。でもなんか上手く話が進んだんですよね。初めは清掃課が担当で今は環境課に替わりましたが、結構長くやってきていて、色々と協力してくれたり、教えてくれたり、講座を聞きに来てくれたりとかもあるので、もしかしたら向こうは怖がっているのかもしれないですけど(笑)、私的には結構上手くやっていけてるんじゃないかと思っています。



食もエネルギーも人も「地産地消」

okazaki-22.jpg

EC:昨年の「えべつ環境広場」は、地元キャラクターの「えべチュン」登場とか、映画「ブタのいた教室」上映、お天気キャスター菅井貴子さんの講演など、とてもバラエティにとんでいたなという感じでしたが。

岡崎さん:昨年のテーマは「地産地消」だったのですが、初めは「食」だったんですね。だけど「地産地消」って「食」だけじゃなくて「エネルギー」とか「人」なんかも「地産地消」だろうと考え、その地域にいる人たちの力を活かして行きましょうという感じだったんですね。

昨年盛りだくさんになって抽選会なんかもあったりしたっていうのは、江別市役所の人たちが、みんなが頑張ってるんだからもっと人が来るようなことをしましょうと考えてくれて、江別市役所でたまたま手に入ったファイターズチケットや省エネタップとかを景品にしてくれたんですね。それと抽選会用のクジも作ってくれて。抽選会に関しては、どの様にやればスムースに行くのかって3回くらい会議がその話ばっかりだった時もあったんですよ(笑)。

EC:江別市役所の人も楽しんで考えてくれていた感じですかね。

岡崎さん:楽しんでくださっているのか、大変なのかは分からないんですけどね(笑)。

EC:でも、良い雰囲気が伝わってきますよ。

岡崎さん:本当にすごく有り難いんですよ。毎年手伝ってくれて、大変なことも全部やってくれていて、それでみんながやっているのをしっかり応援してくれているというのはすごく嬉しいんですね。私たち月1回集まるんですけど、毎回江別市の方も当番を代わりばんこにしながら出席してくれるんです。本当に有り難く思っていますね。

EC:江別市役所の中も良い雰囲気なんでしょうね。

岡崎さん:そうですね。みんな仲良しなんですよね。

EC:では、今年20回目に向けて特別なことは何か考えていますか?

岡崎さん:何か企画を立てようとかいう話は毎回してるんですけど。なかなかこれっていうのはまだなんですけど、今年名古屋でCOP10があるので生物多様性とかなのかね〜っていう話はしてますね。それと江別には酪農学園大学とかあるので、その辺ともう少ししっかりと連携してなんか出来たら良いね〜とか話はしてますけど。

▲COP10
COP(Conference of the Parties)とは、国際条約の締約国が集まって開催する会議のことで、生物多様性条約では、条約の締約国が概ね2年ごとに集まり、各種の国際的な枠組みを策定する会議が開かれます。2010年には、生物多様性条約第10回目締約国会議(COP10)が名古屋で開催されます。この2010年は、国連の定めた「国際生物多様性年」であり、2002年のCOP6(オランダ・ハーグ)で採択された「締約国は現在の生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に減少させる」という「2010年目標」の目標年にもあたり、COP10は生物多様性条約にとって節目となる重要な会議です。


EC:20回目なので今から楽しみで、市役所でも何か考えてくれるんじゃないかなと思いますが。

岡崎さん:昨年頑張りすぎたんでね(笑)。まぁ良く続いたねって話はしますけど(笑)。

EC:今も毎月集まられているということで、みなさんの思いは強いんだろうなって感じますね。

岡崎さん:もうそれは本当に有り難いことですね。まだ、決定ではないんですけど2月と4月に講演を予定していて、6月の中旬に20回目の「えべつ環境広場」を野幌公民館で予定しているので、決まり次第告知していきたいと思ってます。

EC:楽しみにしていますので、決まりましたら是非ご連絡頂ければと思います。



企業の責任は本業で良い物を作るということ

okazaki-18.jpg

EC:最後に岡崎さんが活動して行く中で様々な企業と色々とお付き合いされていて、CSRなんていう言葉も言われていますが、企業に対して何か意見や要望とか提案などといったようなことはがあればお願いします。

岡崎さん:本業を一生懸命やっておられることがCSRだと思うのですが、構えてCSRをやんなくちゃいけないとか、国もCSRという言葉を付けなくちゃいけないとかそんな方向ばっかり行っちゃうから、なんかちょっと違う方に行っちゃうという感じがするんですね。企業は良い物を作ってお客さんに喜んでもらいたいということで、色んな事をやってらっしゃる訳じゃないですか。それ自体がユーザーにとって良いことなんだろうから、その辺のコミュニケーションというか、市民がエンドユーザーにならない場合ももちろんあるんだけれども、エンドユーザーになる場合はお互いの苦労とか、こちらの希望とか上手くやり取りが出来るような機会があれば良いなって思いますね。

▲CSR〜企業の社会的責任〜
CSR(Corporate Social Responsibility)は「企業の社会的責任」と訳され、企業が利益、経済合理性を追求するだけではなく、ステークホルダー(利害関係者)全体の利益を考えて行動すべきであるとの考え方で、環境保護のみならず、法令の遵守、人権擁護、消費者保護などの分野についても責任を有するとされている。


この間TOTOさんのお話を聞きに行って、すごく面白かったし、ものすごくしっかりと取り組んでおられることがわかりました。たぶんINAXさんもそうだと思うんですけども、そういうのが分かると、すぐにトイレを買い換えることは出来ないけれども、応援したいと思うじゃないですか。だからそのような機会が市民に増えるようになれば、みんながもっと企業との間が近くなるだろうし、がんばってる企業を応援するっていうことにも繋がるのかなって思うんですよね。

だからCSRという言葉が出てきて何か、違う物になっちゃったって感じで、ESDもそうでしょ。もともと持続可能な教育とか開発のための教育とかそういうのはやられていたとは思うんだけども、なんか言葉を付けてESDって言わないとそれに当てはまらないみたいな感じになっちゃって、ESDってこういう物だって定義が変な形になっちゃった気がして、もっと本当はゆるやかなものだったと思うんですよね。言葉ってね、みんなが名前を付けると分かるから大事なんだけれども、名前が付くとちっちゃなものになってしまうっていうか、その色んな物がそこからこぼれちゃうっていうかね。そんな感じがあるのかな〜って気がするんですよね。

▲ESD(国連持続可能な開発のための教育の10年)
持続可能な開発の実現に必要な教育への取り組みと国際協力を、積極的に推進するよう各国政府に働きかける国連のキャンペーン(2005年〜2014年)。


岡崎さん:本業で良い物をきちっと作って、それを誠実にやって行くということこそが企業のやるべき責任だと思うんですよね。

EC:その通りだと思いますね。環境仕事人というイベントの中で学生に環境の担当者の仕事について話す機会があったんですが、私は環境の担当ではあるけども、私の仕事は本業(印刷)ですよ。「本業=環境」ですよって話をしたんですね。また、どんな仕事でも職場でも、何処でも必ず環境につながっているですよっていう話をしてきたんですね。

岡崎さん:環境っていうと、環境っていう名前が付いた仕事をしなくちゃいけないのかなって、みんな思ってしまっているような気がするんですね。

EC:その通りだと思います。

岡崎さん:どこの部門だって環境に配慮した取り組みって出来る筈なんですよね。それが自分たちの仕事にとってプラスになれば良いことだから、そういう考えが増えていくのが一番望ましいんだと思うんですね。

それと、札幌市は環境報告書展をやっていて、すごく立派なものから簡素化されたものまで色んな環境報告書が並んでいますが、立派ではないかもしれないけれど、すばらしい取り組みを伝えている環境報告書がいくつもありましたね。

EC:当社も2003年度から発行していますが、中小企業は人や予算、時間などといった問題もあって、必ずしも大企業やガイドラインにすべて合わせる必要はないと思います。作られていること自体が前向きで好感が持てるし、まず自分たちが出来る範囲の中で工夫して上手く伝えられることが出来たら良いんじゃないかなと思います。

岡崎さん:企業がちゃんと自分のところの取り組みを伝えようと考えていて、作っていることこそが立派だと思うんですよ。で、そういうことを頑張ってやっているところがあるんだよっていうのを、もっと市民に上手く伝わるように出来たら良いと思うんです。企業を応援するのは市民とか消費者なんで、もうちょっと消費者にもそういう部分をきちんと伝えていくというやり方をしないと企業のためにもなっていかないのかなって気がするんですね。並べただけじゃ一般の人には分かりにくいと思うんで、札幌市には、これがどうして良いことなのかというようなことを足して伝えていってもらえればと思いますね。

EC:当社も本業を一生懸命やって、地域の皆さんから応援される企業を目指して参りたいと思います。

どうもありがとうございました。

okazaki-21.jpg
▲インタビューの場所を提供して頂いた北海道環境サポートセンタースタッフのみなさんと




▲えべつ地球温暖化対策地域協議会
地域住民・事業者・NPO・NGO・行政等が幅広く分野を越えたネットワークとパートナーシップを形成し、地域ぐるみで行う地球温暖化防止等の環境保全を効果的に推進するための方策を、協議・計画・実施すること。地球温暖化防止等の環境保全の活動について、地域住民・事業者・NPO等へ啓発・浸透を図り、持続可能な地域づくりの実現に寄与することに取り組む団体。


えべつ地球温暖化対策地域協議会
http://www.community.sapporocdc.jp/comsup/ebetsu-earth/





posted by beatnik at 17:27| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月05日

キャンドルナイト 岡崎さん@

「電気を消して、スローな夜を」

okazaki-15.jpg

さっぽろキャンドルナイト実行委員長 岡崎 朱実さん

「キャンドルナイトに取り組む団体や企業、レストラン、カフェなどと、そこに参加する市民の輪をゆるやかにつなげて、広げていきたい」本業を通した環境への取り組みを行う団体などの情報を提供しつつ、自らも市民の目線で活動を展開する岡崎さんにお話を伺いました。




1986年チェルノブイリ原発事故

インタビュアー(以下EC):環境に関する活動を幅広く展開されている岡崎さんですが、「さっぽろキャンドルナイト」を中心にお話を伺いたいと思います。また、岡崎さんの地元江別市での活動も伺いたいと思いますので、よろしくお願いします。

岡崎さん:はい、よろしくお願いします。

EC:では、初めに岡崎さんが環境問題に興味を持つことになったきっかけをお話していただけますか?

岡崎さん:遡ればきっと子ども時代になってしまうんですけど。羽仁もと子さんの思想を受け継いで毎月出されている「婦人之友」という雑誌があって、もう100年くらい続いているんですよね。その読者会が全国にあって、それぞれの地域で友の会というのがあるんです。私は九州の佐賀県で3歳くらいから高校まで育ったんですけど、その時に母親が友の会に入ってたんですね。そこは幼稚園に入る前の子どもたちを集めて生活団という週に1回くらい親が自分たちで子どもたちを遊ばせて、色んな生活習慣を身につけるというようなことをやっていて参加していました。確か、キャッチフレーズは「よく見る、よく聞く、よくする子ども」。このことがきっかけなのかも知れないんですけど、それだとあんまり面白くないですね(笑)。

もう少し最近の話でいくと、私は1986年の4月に北海道に来たんですが、1986年はチェルノブイリの原発事故が起きた年なんですね。事故は4月26日だったんですが、その時は私もまだ何も分からなくて、近所の奥さんが「チェルノブイリの原発事故が起きて、子どもに飲ませる牛乳とか怖いわね〜」って話をしてたんですけど、私は「あ〜そうですか」みたいな感じでスルーしてたんですね(笑)。

それから2年くらい経ってスパゲティから放射能汚染が見つかったとか、お茶などからも見つかったというのがあって身近な感じがしたんです。また、その頃ちょうど泊の原発の稼働を翌年に控えていて、じゃあその原発の事故が起きたらどうなるんだろうか?とか、事故は起きないって言われているけれども、もし起きたらとんでもないことになるような物(=原発)に依存している私たちの暮らしってなんだろうか?って思って、色々情報を得たいと思ったけれども、情報がなかなか手に入らなかったんです。それで、情報がないなら自分たちで学ぶ機会を持ちましょうっていうことで始めたのがきっかけですね。


▲チェルノブイリの原子力発電所事故
1986年4月26日午前1時23分(モスクワ時間)に、ソビエト連邦(現在ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所の4号炉が起こした事故。4号炉が爆発して放射性降下物がウクライナやロシアなどを汚染した。事故後、ソ連政府による対応の遅れなどが重なり、史上最悪の原子力発電所事故となった。


EC:では、北海道に来てから活動が始まったということですね。

岡崎さん:はい。それまでは私も働いていたので、時間が全然なかったということもあったんでね。

EC:そこから「江別きれいな風の会」が生まれたということですね。

岡崎さん:そうですね。その「江別きれいな風の会」という団体が出来たのも、なんかみんなで集まって勉強会を開きたくって公民館を借りるとするじゃないですか、でもその頃は個人には貸してくれないんですね。今は分からないけども、当時は団体がないとダメっていうことで便宜上団体を作ったということだったんです。それから、当時は、市民がアピールする場所というのはフリーマーケットでブースを出すぐらいしか無かったという状況だったんですね。でも、ブースを出すというのはちょっと違うよな〜みたいな感じで、じゃあ自分たちが学んだこととかを発表出来るような場所があったら良いよねってことで始まったのが環境広場だったんです。

okazaki-3.jpg

EC:そういう経緯があったんですね。プロフィールを見ると第1回「えべつ環境広場」の開催とそれを運営する「えべつ地球温暖化対策地域協議会」の設立まで年数が離れていますが、その期間は「江別きれいな風の会」を中心に活動されていたんですか?

岡崎さん:「江別きれいな風の会」では勉強会をやっていましたが、少しずつ札幌での活動が多くなってきて、環境友好雑貨店「これからや」で働いたり、「循環ネットワーク北海道」での活動が中心になりました。

EC:現在は「江別きれいな風の会」での活動はされてないのですか?

岡崎さん:会はあるんですけど、私の方が参加していなくてね(笑)。江別では「えべつ地球温暖化対策地域協議会」で活動していますが、今はほとんど札幌に来ているという感じなんでね。20年もやってると、だんだんライフスタイルが変わって来るじゃないですか。それで、ウエートの置き方が最初は江別でと思って活動していたんだけれども、色んなところに関わるようになって違うことの方にウエートが置かれて来ているという感じですね。



「世界に誇れる環境文化都市さっぽろ」の実現を目指して

okazaki-6.jpg

EC:では、「さっぽろキャンドルナイト(以下、キャンドルナイト)」のお話を伺いたいと思いますが、『1年中で一番昼が長い夏至の日、夜8時から10時の2時間、みんなで一斉に電気を消して、スローな夜を過ごそう。』ということで2004年から始まった「さっぽろキャンドルナイト」ですが、この取り組みが札幌で始まったきっかけなどをお話ししていただけますか?

岡崎さん:「キャンドルナイト」は、2001年にアメリカのエネルギー政策に反対してカナダから始まった自主停電運動が発端で、2002年にこのカナダの運動を見て「日本でもやってみよう」ということで実施されました。2003年から省エネや平和、世界で起きている出来事や人々のことなどを考えたりして、ゆるやかにつながって「暗闇のウェーブ」を地球上に広げようということで「100万人のキャンドルナイト」として全国に呼びかけが始まって、「さっぽろキャンドルナイト」はその呼びかけに賛同して、札幌市内の様々な取り組みをゆるやかにつなぐことで広くみんなに知らせて「世界に誇れる環境文化都市さっぽろ」の実現を目指そうということで取り組んでいます。

始めるに当たって経緯はいくつかあるんですけど、ひとつは「札幌市環境プラザの運営を考える懇談会」をきっかけとしたものです。その話し合いの中で、札幌市環境プラザが色んな情報の拠点とか、活動の拠点とかになるべきところだろうということで、みんなが集まって色んな活動を発信できる場面として、「アースデイ」のちっちゃいやつをやってみたり、地域の取組を、環境プラザで緩やかにつないで発信する「キャンドルナイト」とか、そういう様なものをやってみようという動きがあったんですね。

もうひとつは、私が「北海道グリーンファンド」や「さっぽろ地球温暖化対策地域協議会」で活動している中で、「キャンドルナイト」の取り組みって、市民だけでなく色んなお店とかも入れるかなって思って、それで札幌市が中心となることでもっと間口が広がって、みんなで関わっていけるものになるかなという思いがあったんで、「さっぽろ地球温暖化対策地域協議会」として事務局の小林さんや、メンバーの高橋さんなどと一緒に札幌市に「キャンドルナイト」を一緒にやりませんか?という話をしに行ったという経緯があるんですよね。それで、札幌市もそういうのをやりたいと思っていたところで、じゃ一緒にやりましょうということになったんです。

1年目は札幌市が色んなレストランとかを集め、私たち市民団体は色んなイベントを持ち寄ったり、企業に消灯を呼びかけたりして、それを「さっぽろキャンドルナイト」という形にして行くというものでした。個々のイベントを呼びかけ、それを集約する役割を果たすという感じで始まったんですね。最初から常に言っていたのは、どこか一カ所でデンと大きいのをやるんじゃなくて、一個一個やってることをゆるくつないで、みんなで一体感というか連帯してやってるね〜みたいな感じのものになると良いな〜と、そして、その中に札幌市がいたり、企業がいたり、市民団体がいたりして輪が広がっていけたら良いねというところで始まった訳なんですね。

okazaki-12.jpg

EC:現在は認知度も高くなっていますが、「キャンドルナイト」が多くの人たちに受け入れられて広がっている魅力ってどこにあると思いますか?

岡崎さん:自分のところらしく出来るところかなって思います。それぞれがこうやらなくちゃいけないとか決まってなくって、たえとば、お店だったら、自分の場所で自分のお店の形態とかやり方を活かしながら出来ることかなって思うんですよね。尚且つ、環境に関するメッセージを発信出来るっていう。だから無理せずに参加出来るし、発信出来て、そいうことに答えてくれる人に出会うことが出来るとか、そういう発信をしていることを受け止めてくれるお客さんがいたんだということが気づけたりとか、そういうことが魅力かなと思うんですよね。

EC:内容が分かりやすかったりキャンドルというアイテムがあったりして、家庭でも気軽に取り組めるというのも良いなと思います。次の人に伝えて行きやすいから広げやすいというのが「キャンドルナイト」の良いところでもあると思いますね。

岡崎さん:最終的には色んなお家でというのがあるんですけども、私としてはお店が良いと思うのは、特別のことをしなくても自分のところの企業活動を通して環境への取組が出来るっていう点ですね。参加している人たちもなんか札幌市がやってることに協力出来ているとか、みんながやっていることに協力出来ているとか、発信出来ているとかそういう様なことがちょっと出来るっていうのが嬉しかったり、ちょっと誇りに思えるっていうところがあるのかなって気がするんですよね。

EC:なるほど。確かに入ったお店で「キャンドルナイト」をやりますって聞くと嬉しくなりますね。

岡崎さん:それで、近所のあの人もやってるんだって思うと、ちょっと嬉しかったり誇らしかったりというのがあるのかなって思いますね。また、認知が高まったというのも、まわりの環境に関する色んな取り組みがあるから、それと同じように上がってきたと思うし、「キャンドルナイト」だけ認知度が上がってきたということではないと思うんですよね。



「キャンドルナイト」を通して地域とつながる

okazaki-24.jpg

EC:「さっぽろキャンドルナイト」の報告書が完成しましたね。

岡崎さん:はい。延び延びとなっていましたが、やっと完成しました。

EC:今年も様々な企画がありましたけど、毎年参加している有機八百屋「あすらん」さんのお化け屋敷は、地域のイベントとしても定着しつつあり、キャンドルナイトの啓発企画としても面白い視点ですよね。

岡崎さん:ここの「あすらん」の有塚さんも言ってるんだけど、毎年近所のお客さんたちも一緒にイベントに関わって楽しんで盛り上げてくれるし、子どもたちも楽しみに待っていてくれているんですね。それで最初はお化け屋敷が怖くて中に入れなかった子どもが次の年は中に入れるようになったりとか、そういった子どもたちがだんだん成長していく姿を見ることが出来るというのが嬉しいですよね。「キャンドルナイト」を通して地域の人たちのつながりが広がっていってすばらしいと思います。

okazaki-7.jpg

岡崎さん:それともう1つ、菊水の銀座商店街もすごくて良くて、ここって全部で7店しかない商店街なんです。環境友好雑貨店「これからや」さんを通じて、キャンドルナイトのイベントが始まりました。

EC:実は昔、この商店街の近くに住んでいたんですよ(笑)。それで「これからや」さんのことは前から知っていたんですね。ただ当時は環境問題とか感心を持つ以前に何も分かってもいなかったりして、店の前を通る度になんか不思議なお店があるなって思っていました(笑)。

岡崎さん:あそこ実は昔は喫茶店だったんですよ。それで「これからや」の由佳ちゃん(東由佳子さん)の知り合いがオーナーであそこを持ってたことから、「これからや」を始めることになったんですが、「これからや」がどうして出来たかというと、彼女のご主人が「ひがしリサイクルサービス」っていう資源回収をやっている方で、その東さんの話で印象的だったのは、野菜とかの生産者は良い物になるように努力する訳だけど、資源の場合はそうではなく「市民は資源の生産者なんだ」けれども、その資源をよりよい資源にするような努力をしていないということ。東さんは、「ごみじゃなくて、これは資源なんだ」「市民は資源の生産者なんだ」ということを伝えながら、ただ単に普通に資源回収をするだけじゃなく、色んな人が関わって資源回収するような形の仕組みを作ろうと活動している方なんです。

それで、1991年とかもうちょっと前というのは、みんな一生懸命牛乳パックなどのリサイクルとか資源回収に取り組むんだけども、その後作られた物が、まだあまり使われていなかった。リサイクルされたトイレットペーパーは使わなければそこで循環の輪が切れちゃうじゃないですか。それで、ちゃんと繋がって行くんだということをアピールしていく、示していくということでお店がいるよねっていうことで出来たのが「これからや」さんなんです。

最初は、牛乳パックのティッシュペーパーとかトイレットペーパーとか、そのころは茶チリの三徳なんかがあったんですけども、そういうものを売ってたんですね。今はフェアトレードとか石鹸とかに広がってきてるけど、そういう中で近所の人たちともつながりながらやっていこうと一生懸命由佳ちゃんが商店街に入ってお祭りとかをやってきていて、それで「キャンドルナイト」やるよって声を掛けたときに、「これからや」も一緒にやるってことでここまでずっと関わってきてくれてたんです。

で、今年は商店街の近くの照願寺というお寺さんを使って「キャンドルナイト」をという話になって、そうしたらお寺の住職さんの弟さんがバンドをやってるということで、バンドの人たちも呼んで発表会もやるっていうことになったんです。そうするとお寺さんだから近所のお年寄りから子ども連れの家族とかも来るし、バンド仲間の連れとかも来るし、なんかものすごく面白い空間だったんですよね。

okazaki-23.jpg

EC:レストランとかだと、どちらかというと大人相手になってしまうじゃないですか。そういったことでも先程のお化け屋敷もそうですけど、年齢層が幅広くて良いなと思いますね。

岡崎さん:そうですね。それでここの住職さんはすごいんですよ!着ぐるみを着てみんなの前に出てきたと思ったら挨拶もたった一言だけで、一体今の何だったのって感じですごく面白いんですよ(笑)!

EC:以前ezorockのイベントでもこのお寺でやったんですけど、住職さんが一番踊ってましたからね(笑)。こんな住職さんいるんだってびっくりしましたけど、こういうきっかけですごく親近感が湧いて、お寺を使うのってすごく良いなと思いました。

岡崎さん:バンド以外にラブフルートとかも呼んだんですけど、そういう方への謝金とかは、商店街のみんなが焼きそばを作って販売したり、ビールや飲み物とかも販売して、その中で回していくという形を取っているんですね。商店街の会長さんが飲み物まだありますから〜ってみんなに声を掛けたりしてね。

EC:アットホームな感じで良いですね。

岡崎さん:そうそう、すごく良いんですよ。

EC:「キャンドルナイト」っていうと何となく教会というイメージが湧いてしまいますけど、考えたらお寺ってものすごくロウソクの量を使っていますよね。で、それを上手いこと使っていてすごく良いなと思いますね。キャンドルナイトの発祥の地はカナダだけども、それこそ宗教までも越えて、そして子どもから年配者まで一緒に楽しんで取り組めるって本当に良いなって思いますね。




次回は地元江別市での活動や企業の責任などのお話をして頂きます。



▲さっぽろキャンドルナイト
さっぽろキャンドルナイトは、『1年中で一番昼が長い夏至の日、夜8時から10時の2時間、みんなで一斉に電気を消して、スローな夜を過ごそう。』という100万人のキャンドルナイトの呼びかけに賛同し、札幌市内で開かれる様々な取り組みを、「広く市民に知らせる」ということで、「世界に誇れる環境文化都市さっぽろ」の実現を目指すものです。



さっぽろキャンドルナイト
http://www.sapporo-candle-night.com/




posted by beatnik at 09:27| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。