2009年01月30日

環境NGO ezorock 草野さんB

『50年後も野外で気持ちよく音楽を聞いていたい』

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環境NGO ezorock 草野 竹史さん

2000年の夏、「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2000 in EZO環境対策ボランティア」に参加、「ごみを拾わない環境対策」との出会いは衝撃的だったと語る草野さん。北海道のことは北海道の人の手でやろう」という想いから始まって10年。「環境は多面体、いろいろな切り口でアプローチを続けたい」と活動する草野さんにお話をうかがった。



大きな海に出て成長して戻って来い

インタビュアー(以下EC):先程も応援の言葉をいただければ、がんばれるというようなお話がありましたが、活動の中での喜びとは他にどういった事がありますか?

草野さん:今年の成果として、地域のお祭りで3年間一緒にやってきたところが、「来年から自分たちでやってみます。」と言ってきたんですね。もともと対策をしてなかったところが、3年で変化したんですよ。今までやってきたことが最近ようやく成果が見えてきたんですね。環境のことってすぐ成果が見えにくいんですよね。そういったところで、今後もアドバイスとかも続けますけど環境活動により自発性を生み出したという成果は大きく、とても嬉しいところですね。

EC:ある意味卒業生ですね。

草野さん:そうですね。それはすごく良い例えですね。また、内部の話だといろいろと活動していく中で発見だったり、自己成長して、中には自分の人生を切り開いていく人たちも出てくるんですね。ここに最初入ってきた時は漠然としていたり、ちょっと興味があるんで来ましたなんていう程度だったのが、活動をしていく中で、やっぱり自分はこの道に進みたいと言うのがはっきりして、ここから巣立っていくという動きが最近あるのが嬉しいです。

また、そういう人たちって事務所に立ち寄ってくれるんですよ。就職して本州とかに行ったとしても、札幌に用事があって帰ってきた時に事務所に遊びに来たりとか、成長した人が帰ってくると嬉しいんですね。

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成長した人が帰ってくるとなんかこう、鮭みたいな感じがして(笑)。北海道は鮭ですよ。川に戻って来いと(笑)。また、ここで卵を産んで仲間を増やしてくれるみたいなね。そういう良い面白い動きもありますね。

鮭に例えると面白いですね。実は今初めて言いましたけど、北海道はやっぱり鮭ですね。大きな海に出て成長して戻って来いと(笑)。

EC:それは循環型ですね(笑)。

草野さん:いろんな所で学んだ栄養を北海道に還元して欲しいなと。そういう魅力はありますよ。みんななにかしら文句も言いますし、中には辞めていく人もいますけど、この場所が好きだったり、愛着を持ってくれてるんだなぁと思いますね。

ただ、居心地の良さというのも良いんですけど、そこに充実感、達成感というのも来た人に感じてもらう必要があるかなと、そのために自分のハードルを越えなければいけない。

EC:漠然として来ている人も、ezorockに入ること事態勇気だったと思うし、せっかく入ったのだから何らかのチャンスを掴んで欲しいですね。

草野さん:僕、仏教の「自利利他」の考えが好きなんですね。自分のやりたいと思ったことが誰かの為になると。自分が楽しんだり、成長したりするだけじゃなく、それが社会的に何かの役に立ったり、関係がwin-winなんですよ。なのでそういった発想のことを探していくと世の中もっと良くなるんじゃないかなぁという気がしてるんですけどね。

▲自利利他
比叡山を開いた最澄伝教大師の言葉といわれています。自らの悟りのために修行し努力することと、他の人の救済のために尽くすこと。この二つを共に完全に行うことを大乗の理想とする。「利他の実践がそのまま自分の幸せなのだ」という考え方です。




団体を強くするためにも外部の声が必要

EC:今後予定している企画などのお知らせがあればお教えていただけますか。

草野さん:1月17日に「nico」というezorockの年に1度のお祭りが教会で行われたばかりなので、ご来場していただいたみなさんに感謝したいと思います。

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それと、社会人の方にお仕事だけじゃなくて、もう一つ環境の活動する仲間として何か作りたいとか、何かモワモワした方は事務所のドアを叩いていただけるといつでも対応していますので来ていただきたいですね。会社とは違った意味でパワーを発揮出来ると思います。

EC:社会人の方でモワモワしている方は是非扉を叩いて欲しいですね。

草野さん:それと、もう一つの展開としてステークホルダーミーティング。ezorockのことを外部の人に聞いてみようと言うことなんですね。

▲ステークホルダーミーティング
組織の活動から直接または間接的な利害関係を有する人たちへの積極的な情報開示と対話により、利害関係者からの意見や提案などを組織の活動に反映する手段。


EC:実は最後に外部である我々企業に対しての要望とか意見であったりとかを聞こうと思っていたんです。それに繋がって行きますね。それにしても企業がやっているステークホルダーミーティングの逆バージョンという発想はすごく良いと思います。

草野さん:おそらく、自分で言うのも何ですけど、期待されている感じはすごく分かるですよ。やっぱり環境団体として何かしてくれんじゃないかなと、ただ期待だけで終わってしまったら意味がないので、どういったところをezorockが直していくというところを聞いて、レベルアップしていかなければならないというところを、団体のステークホルダーである企業であったり、町内会であったり、行政などの人たちを集めてお話を聞きたいなと思っています。

EC:今まで市民団体側のステークホルダーミーティングというのは聞いたことがないですね。

草野さん:聞いたことないですか?僕はやるべきだと思ってます。そういう場を作った方がいいと思います。本当は一つ一つヒアリングに行こうかとも思ってたんですけどね(笑)。

EC:企業同士でも環境に関して話し合うような場はあまりないですからね。大体が行政主催だったり、北海道でもいくつかの企業はステークホルダーミーティングをやっていますけど、市民団体側の主催は聞いたことがないですね。

今CSR(企業の社会的責任) もそうだけどSR(あらゆる組織の社会的責任) ということも問われ始めていて、北海道での先駆的な取り組みというのを期待したいですね。


▲CSR(企業の社会的責任/Corporate Social Responsibility)
「企業の社会的責任」という意味で、企業は法律を守り、提供する商品やサービスに責任を持ち、従業員が働きやすい環境をつくり、地域社会に貢献し、地球環境に配慮した活動をしなければならない、こうした企業のありかたを表現した言葉である。

▲SR(あらゆる組織の社会的責任/Social Responsibility)
企業だけでなくあらゆるNPO・NGOなどの組織が対話と協働を進めなら、社会的責任と信頼性を高め、社会の課題を解決していこうという動きである。


草野さん:極端な話、ダメ出ししてください。という場でいいと思ってるんですね。僕たちはいったいどこまでやればいいのかっていう期待とかの部分が良く分からないところがあるので、どんどんダメだししてもらって、それは団体を強くするための必要な情報になりますからね。

EC:ダメ出しだとしても、そういった意見は期待の裏返しだと思うしね。

草野さん:活動の中などで気づいた点とかをきちんとバックしてもらう、内部の人たちは外からどう見られているか気づく時期が来たなと思っています。

EC:他の団体のことはそんなに詳しくはないですけど、ezorockなら出来るんだろうなと思いますね。

草野さん:たぶんイメージとしてはメタメタに言われると思うんですけど、最後にみなさんから「がんばってねっ」ていう言葉をいただいて終わっていくんじゃないかなと思うんです。

組織が持続的な社会を作っていかなければならないと言われている中で、ezorockみたいな組織はいらないよっていう発想はないと思うんです。

環境団体は持続的な社会がもし作られれば解散していいと思ってますし、ezorockじゃなくなっても名前が変わってもいいなと思ってますけど、ezorockとして循環型社会を作るまでは意味のある活動をして、ちゃんとみなさんとの関わりを大事にして次世代に引き継いで行かなければいけないなと思ってますね。

やったことを発信したら、他の環境団体にもいろいろと刺激になるかもしれないですね。それとezorock自体がまだそれだけ未熟だと言うことなんですね。もっと社会で成長するためには、みなさんからのフィードバックが必要だと思ってます。

EC:ezorockのステークホルダーミーティング開催の実現を楽しみにしています。その際にお役に立てることがあれば、末席に加えていただけると幸いです。

ありがとうございました。




▲環境NGO ezorock
「野外で気持ちよく音楽が聞ける環境を残すために持続的に安心して暮らせる社会」を実現する」「50年後を見据えて北海道の若者から発信していく」「音楽をはじめとする身近なライフスタイルから環境の大切さを伝えていく」「環境問題の根底にある社会の構造を見据えて活動していく」「上記3点に関係する団体・個人をつなぐネットワークづくり」を目的に活動する市民団体。

ホームページ
http://www.ezorock.org/
posted by beatnik at 00:00| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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