2010年01月15日

キャンドルナイト 岡崎さんA

「電気を消して、スローな夜を」

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さっぽろキャンドルナイト実行委員長 岡崎 朱実さん

「キャンドルナイトに取り組む団体や企業、レストラン、カフェなどと、そこに参加する市民の輪をゆるやかにつなげて、広げていきたい」本業を通した環境への取り組みを行う団体などの情報を提供しつつ、自らも市民の目線で活動を展開する岡崎さんにお話を伺いました。




えべつ地球温暖化対策地域協議会

インタビュアー(以下EC):現在も岡崎さんが地元江別市で活動を続けている「えべつ地球温暖化対策地域協議会」の活動や今年20回目を迎える「えべつ環境広場」についてのお話を伺いたいと思いますが、この会はどういった経緯で設立されたのですか?

岡崎さん:「えべつ環境広場」というのは私が1990年に京都へ1年間行っていた時に、出会ったイベントがきっかけになっています。京都には、槌田たかしさんという人が始めた「使い捨て時代を考える会」っていうのがあって、そこで「ほかさんといて」委員会という、ごみのことを考えるような委員会があってそこに入ったんです。京都はちっちゃい市民団体がいっぱいあって、それらの団体が、年に1回秋祭りということで集まり、結構広いスペースの会館を借りて学習会をやったり、野菜を売ったり、乾電池の回収をしたり、歯磨きの講習があったり・・・、ほんとに色んなことをやっているんですね。そんな場があって良いなと思ってたんです。で、さっき言ったように、さぁ北海道で何かっていったときにフリーマーケットのブースくらいしかないっていう状況で、そうじゃなくて色んなところが色んな情報を発信することで、来た人が色んなことに気づくことが出来るような場所があると良いなって思ったんです。

それで北海道に戻ったときに、ちょうどフリーマーケットをやっている子育てグループと出会い、そこも、いろいろな団体の情報提供も必要だと考えていて、では、一緒に江別市役所の前でイベントが開けないかっていうことを江別市に交渉したら良いですよって話になって、開催したのが1回目の「えべつ環境広場」ということなんです。

EC:初めは江別市役所の前だったんですね。

岡崎さん:そうなんです。そのあと江別市の人口が10万人突破記念のイベントと連携して違う場所で実施し、3回目から野幌の公民館に移ったんです。そこからは、毎年、6月の環境月間に開催しています。開催は6月ですが、ほとんど毎月、集まって準備や情報交換をしていました。ただ予算がなかなか無いっていう状況で、小さな団体が多くて続けて行くのが大変だった訳なんですが、そんな時に北海道環境財団が地域協議会向けの助成金というのを偶然にも作ったんですね。調べてみると、そこに書かれている地球温暖化対策地域協議会という枠組みは、自治体が入っていて、複数の団体が協働しているという点で環境広場の実行委員会ととても似ていたのですね。それで、せっかくだったらその助成金を受けていこうじゃないかと考えて、母体を基に地域協議会という形に衣替えして、「えべつ環境広場」は「えべつ地球温暖化対策地域協議会」のメインイベントとして開催して、年に何回かは情報の交換をしたりイベントをしたりしましょうということで設立されたという訳なんです。

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EC:どのような人たちが会員として活動されているのですか?

岡崎さん:もともと「えべつ環境広場」の実行委員会の人たちが会員になっているんですけど、パンダクラブ北海道さんといってWWFの北海道の活動団体や、生活クラブさん、江別友の会さん、チェルノブイリの子どもの里親活動をしているスパシイバさん、個人では、北大の名誉教授で森林のことをやられている現会長の高橋さんとか、リタイア後に色々な活動をされている方々とか、結構色んな人たちが集まっていますね。それと、江別市役所の人たちも手伝ってくれているというか、私が使っているというのかもしれないんですけど(笑)。本当に江別市役所の人たちは良い感じでやってくれていると思います。こっちが出来ないこと、足りないことを、上手に補ってくれたり、人手がたくさんいるような時は、課を上げて来てくれたりと、一緒にやってるという感じですね。

EC:当時、良く江別市役所も話しを受け入れてくれましたよね。今なら普通に環境の話ですねって聞いてくれるでしょうけど、20年前だとかなり苦労されたんだろうなと思います。

岡崎さん:そうですね。でもなんか上手く話が進んだんですよね。初めは清掃課が担当で今は環境課に替わりましたが、結構長くやってきていて、色々と協力してくれたり、教えてくれたり、講座を聞きに来てくれたりとかもあるので、もしかしたら向こうは怖がっているのかもしれないですけど(笑)、私的には結構上手くやっていけてるんじゃないかと思っています。



食もエネルギーも人も「地産地消」

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EC:昨年の「えべつ環境広場」は、地元キャラクターの「えべチュン」登場とか、映画「ブタのいた教室」上映、お天気キャスター菅井貴子さんの講演など、とてもバラエティにとんでいたなという感じでしたが。

岡崎さん:昨年のテーマは「地産地消」だったのですが、初めは「食」だったんですね。だけど「地産地消」って「食」だけじゃなくて「エネルギー」とか「人」なんかも「地産地消」だろうと考え、その地域にいる人たちの力を活かして行きましょうという感じだったんですね。

昨年盛りだくさんになって抽選会なんかもあったりしたっていうのは、江別市役所の人たちが、みんなが頑張ってるんだからもっと人が来るようなことをしましょうと考えてくれて、江別市役所でたまたま手に入ったファイターズチケットや省エネタップとかを景品にしてくれたんですね。それと抽選会用のクジも作ってくれて。抽選会に関しては、どの様にやればスムースに行くのかって3回くらい会議がその話ばっかりだった時もあったんですよ(笑)。

EC:江別市役所の人も楽しんで考えてくれていた感じですかね。

岡崎さん:楽しんでくださっているのか、大変なのかは分からないんですけどね(笑)。

EC:でも、良い雰囲気が伝わってきますよ。

岡崎さん:本当にすごく有り難いんですよ。毎年手伝ってくれて、大変なことも全部やってくれていて、それでみんながやっているのをしっかり応援してくれているというのはすごく嬉しいんですね。私たち月1回集まるんですけど、毎回江別市の方も当番を代わりばんこにしながら出席してくれるんです。本当に有り難く思っていますね。

EC:江別市役所の中も良い雰囲気なんでしょうね。

岡崎さん:そうですね。みんな仲良しなんですよね。

EC:では、今年20回目に向けて特別なことは何か考えていますか?

岡崎さん:何か企画を立てようとかいう話は毎回してるんですけど。なかなかこれっていうのはまだなんですけど、今年名古屋でCOP10があるので生物多様性とかなのかね〜っていう話はしてますね。それと江別には酪農学園大学とかあるので、その辺ともう少ししっかりと連携してなんか出来たら良いね〜とか話はしてますけど。

▲COP10
COP(Conference of the Parties)とは、国際条約の締約国が集まって開催する会議のことで、生物多様性条約では、条約の締約国が概ね2年ごとに集まり、各種の国際的な枠組みを策定する会議が開かれます。2010年には、生物多様性条約第10回目締約国会議(COP10)が名古屋で開催されます。この2010年は、国連の定めた「国際生物多様性年」であり、2002年のCOP6(オランダ・ハーグ)で採択された「締約国は現在の生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に減少させる」という「2010年目標」の目標年にもあたり、COP10は生物多様性条約にとって節目となる重要な会議です。


EC:20回目なので今から楽しみで、市役所でも何か考えてくれるんじゃないかなと思いますが。

岡崎さん:昨年頑張りすぎたんでね(笑)。まぁ良く続いたねって話はしますけど(笑)。

EC:今も毎月集まられているということで、みなさんの思いは強いんだろうなって感じますね。

岡崎さん:もうそれは本当に有り難いことですね。まだ、決定ではないんですけど2月と4月に講演を予定していて、6月の中旬に20回目の「えべつ環境広場」を野幌公民館で予定しているので、決まり次第告知していきたいと思ってます。

EC:楽しみにしていますので、決まりましたら是非ご連絡頂ければと思います。



企業の責任は本業で良い物を作るということ

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EC:最後に岡崎さんが活動して行く中で様々な企業と色々とお付き合いされていて、CSRなんていう言葉も言われていますが、企業に対して何か意見や要望とか提案などといったようなことはがあればお願いします。

岡崎さん:本業を一生懸命やっておられることがCSRだと思うのですが、構えてCSRをやんなくちゃいけないとか、国もCSRという言葉を付けなくちゃいけないとかそんな方向ばっかり行っちゃうから、なんかちょっと違う方に行っちゃうという感じがするんですね。企業は良い物を作ってお客さんに喜んでもらいたいということで、色んな事をやってらっしゃる訳じゃないですか。それ自体がユーザーにとって良いことなんだろうから、その辺のコミュニケーションというか、市民がエンドユーザーにならない場合ももちろんあるんだけれども、エンドユーザーになる場合はお互いの苦労とか、こちらの希望とか上手くやり取りが出来るような機会があれば良いなって思いますね。

▲CSR〜企業の社会的責任〜
CSR(Corporate Social Responsibility)は「企業の社会的責任」と訳され、企業が利益、経済合理性を追求するだけではなく、ステークホルダー(利害関係者)全体の利益を考えて行動すべきであるとの考え方で、環境保護のみならず、法令の遵守、人権擁護、消費者保護などの分野についても責任を有するとされている。


この間TOTOさんのお話を聞きに行って、すごく面白かったし、ものすごくしっかりと取り組んでおられることがわかりました。たぶんINAXさんもそうだと思うんですけども、そういうのが分かると、すぐにトイレを買い換えることは出来ないけれども、応援したいと思うじゃないですか。だからそのような機会が市民に増えるようになれば、みんながもっと企業との間が近くなるだろうし、がんばってる企業を応援するっていうことにも繋がるのかなって思うんですよね。

だからCSRという言葉が出てきて何か、違う物になっちゃったって感じで、ESDもそうでしょ。もともと持続可能な教育とか開発のための教育とかそういうのはやられていたとは思うんだけども、なんか言葉を付けてESDって言わないとそれに当てはまらないみたいな感じになっちゃって、ESDってこういう物だって定義が変な形になっちゃった気がして、もっと本当はゆるやかなものだったと思うんですよね。言葉ってね、みんなが名前を付けると分かるから大事なんだけれども、名前が付くとちっちゃなものになってしまうっていうか、その色んな物がそこからこぼれちゃうっていうかね。そんな感じがあるのかな〜って気がするんですよね。

▲ESD(国連持続可能な開発のための教育の10年)
持続可能な開発の実現に必要な教育への取り組みと国際協力を、積極的に推進するよう各国政府に働きかける国連のキャンペーン(2005年〜2014年)。


岡崎さん:本業で良い物をきちっと作って、それを誠実にやって行くということこそが企業のやるべき責任だと思うんですよね。

EC:その通りだと思いますね。環境仕事人というイベントの中で学生に環境の担当者の仕事について話す機会があったんですが、私は環境の担当ではあるけども、私の仕事は本業(印刷)ですよ。「本業=環境」ですよって話をしたんですね。また、どんな仕事でも職場でも、何処でも必ず環境につながっているですよっていう話をしてきたんですね。

岡崎さん:環境っていうと、環境っていう名前が付いた仕事をしなくちゃいけないのかなって、みんな思ってしまっているような気がするんですね。

EC:その通りだと思います。

岡崎さん:どこの部門だって環境に配慮した取り組みって出来る筈なんですよね。それが自分たちの仕事にとってプラスになれば良いことだから、そういう考えが増えていくのが一番望ましいんだと思うんですね。

それと、札幌市は環境報告書展をやっていて、すごく立派なものから簡素化されたものまで色んな環境報告書が並んでいますが、立派ではないかもしれないけれど、すばらしい取り組みを伝えている環境報告書がいくつもありましたね。

EC:当社も2003年度から発行していますが、中小企業は人や予算、時間などといった問題もあって、必ずしも大企業やガイドラインにすべて合わせる必要はないと思います。作られていること自体が前向きで好感が持てるし、まず自分たちが出来る範囲の中で工夫して上手く伝えられることが出来たら良いんじゃないかなと思います。

岡崎さん:企業がちゃんと自分のところの取り組みを伝えようと考えていて、作っていることこそが立派だと思うんですよ。で、そういうことを頑張ってやっているところがあるんだよっていうのを、もっと市民に上手く伝わるように出来たら良いと思うんです。企業を応援するのは市民とか消費者なんで、もうちょっと消費者にもそういう部分をきちんと伝えていくというやり方をしないと企業のためにもなっていかないのかなって気がするんですね。並べただけじゃ一般の人には分かりにくいと思うんで、札幌市には、これがどうして良いことなのかというようなことを足して伝えていってもらえればと思いますね。

EC:当社も本業を一生懸命やって、地域の皆さんから応援される企業を目指して参りたいと思います。

どうもありがとうございました。

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▲インタビューの場所を提供して頂いた北海道環境サポートセンタースタッフのみなさんと




▲えべつ地球温暖化対策地域協議会
地域住民・事業者・NPO・NGO・行政等が幅広く分野を越えたネットワークとパートナーシップを形成し、地域ぐるみで行う地球温暖化防止等の環境保全を効果的に推進するための方策を、協議・計画・実施すること。地球温暖化防止等の環境保全の活動について、地域住民・事業者・NPO等へ啓発・浸透を図り、持続可能な地域づくりの実現に寄与することに取り組む団体。


えべつ地球温暖化対策地域協議会
http://www.community.sapporocdc.jp/comsup/ebetsu-earth/





posted by beatnik at 17:27| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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