2010年11月10日

札幌市環境プラザ 高森さん@

「環境を通してつながっていくことが大切」

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札幌市環境プラザ 高森美希子さん

「身近なことから世界規模までの環境問題を知る入り口的役割として、利用する人たちの様々なニーズに応えていきたい」「日常生活の中で、自分たちに何が出来るかということを考えるきっかけになれば」と来館者との関わりを大切にする高森さんにお話を伺いました。





グループ活動が色々な場面で評価

インタビュアー(以下EC):今回は「札幌エルプラザ公共4施設(以下エルプラザ)」の中の一つで、様々な展示物から環境について学んだり、情報発信の場として多くの市民に利用されている「札幌市環境プラザ(以下環境プラザ)」の高森さんにお話を伺っていきたいと思います。今日はよろしくお願いします。

では環境プラザのお話を伺う前に、高森さんは環境プラザを含むエルプラザを管理している「財団法人札幌市青少年女性活動協会(以下財団)」に所属されている訳ですが、財団がどういった活動をされているのかを教えていただけますか。

高森さん:当財団は昭和55年に、「グループ活動の振興を図り、青少年の健全育成、青少年・女性の社会参画を図ること」を目的として設立されました。

設立当初はグループ活動の指導や、野外活動、レクリエーションなどの指導や他団体からの依頼によるプログラムの企画・提供などが主だったのですが、グループワークという手法が色々な場面で評価を頂いて、現在では札幌市内の様々な施設の管理運営をさせて頂くような財団に成長しました。

当財団は環境プラザを含め多くの札幌市の施設を指定管理者として管理運営しています。札幌市内104ヵ所ある「札幌市児童会館」や今年度「勤労青少年ホーム」から「札幌市若者支援総合センター・若者活動センター」に名称が変わりましたが、若者の仲間づくりや交流のサポート、地域と若者をつなぐ拠点として様々な事業を展開しています。また、札幌市の受託事業として「札幌市ミニ児童会館」(66館)の管理・運営も行っています。

そのほか、「札幌市定山渓自然の村」という野外施設では、家族連れや小グループでキャンプなどの自然体験が出来る施設として利用いただいています。ここでは職員も様々な自然体験プログラムを提供していて、薪割り飯ごう体験会やドラム缶風呂などのプログラムを用意しています。今年の4月には滝野にある宿泊体験施設「札幌市青少年山の家」と南区にある「札幌市北方自然教育園」の2つを新たに指定管理者として管理運営することになり、環境プラザと自然活動が出来るフィールドとが連携し事業を展開していけたらと思っています。

EC:なるほど。色々なところと連携があると気づきの場が広がって良いですね。

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高森さん:特に自然の村では、四季折々の自然や動植物を楽しむこともできますし、コテージやテントハウスなどの宿泊施設も選ぶことが出来て、設備も環境も充実しているんですよ。

EC:先日、定山渓方面に行くことがあって、自然の村に寄ろうと思いましたが、その日は記念植樹会があったらしく駐車場が一杯で、あきらめて帰ってきてしまったんです。

高森さん:それは残念でしたね〜(笑)。夏場は結構混み合っていて、たくさん予約が入ってるんですよ。それこそ我々も活用しようと思っているのですが、夏場はなかなか予約が取れなくて(笑)。

EC:冬も運営されていますよね。

高森さん:ええ、冬はスノーシュー、歩くスキーなどのプログラムもあって、冬ならではの楽しみ方もあります。

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高森さん:「札幌市こども人形劇場こぐま座」と「札幌市こどもの劇場やまびこ座」も管理運営しています。こぐま座は中島公園にあって、公立では日本初の人形劇の専門劇場です。アマチュアサークルの方たちの人形劇や紙芝居、腹話術なども上演しています。また、やまびこ座は東区にあり、人形劇や児童劇といった児童文化の継承の場として市民とともに創りあげていく劇場を目指しています。人形浄瑠璃の上演なども行われているんですよ。

EC:子ども向けのイメージだったのですが、人形浄瑠璃なども上演されているということで、大人が見ても十分見応えのある、幅広い世代が対象だったんですね。

高森さん:そうですね。また、舞台も近いので一体感を楽しめます。


学校や親とも違う、でも自分の存在を認めてくれる大人

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EC:高森さんが財団に入るきっかけを教えていただけますか。

高森さん:学生の頃、児童専攻で子どもの文化や教育、心理学を学び、児童会館の仕事につきたくてこの仕事を選びました。子どもが大好きで子どもと関わる中で、学生の時に培ったことを活かせたらという気持ちが強かったんです。学校教育ではない地域の中のフィールドで子どもたちと関わりたいと思ったんです。私にとってそれが児童会館でした。

EC:では、財団に入ってから環境プラザに到るまでの高森さんの活動の経緯を教えて頂けますか。

高森さん:最初は児童会館の指導員として、札幌市内の児童会館をいくつか経験しました。当時は子どもたちから「ミッキー」と呼ばれ(笑)、「ミッキータイム」というみんなで遊ぶ集団遊びのプログラムなどをしていました。道具を使わずに、鬼ごっこやみんなで考えた遊びなどをする集団遊びを、4時半から5時くらいに会館の後片付けが終わってから、館内にいる子どもたち全員で体育館に集まって楽しんでいました。

EC:子どもの頃は私も良く学校から一度家に帰って、それから児童会館に行って遊んでいました。児童会館って学校の延長のようだけどちょっと違う、学校よりももう少し伸び伸び出来る場所のイメージがありましたね。それでちょっと安心できる場所だったと記憶しています。

高森さん:そう言っていただけると嬉しいです。まさに子供たちが安心して遊べる、そして色々な子どもたちとつながることが出来る場所を目指しているのが児童会館です。なかなか異年齢で集える場所ってないと思います。学校だと同じ学校の子供たち、同じ学年、同じクラスがメインの友だちになりますが、児童会館は違う学校の子どもたちが出会ったり、中学生や高校生も居たりしてバラエティに富んだ交流ができる場所なんです。

EC:先ほどいくつかの児童会館を回られたと伺いましたが、何ヵ所くらい回られたんですか。

高森さん:最初は手稲区のあけぼの児童会館、その後北区のエルムの森、次の清田中央では指導員から館長として勤務しました。そして新設児童会館立ち上げの準備から関わった西区の新発寒の4ヵ所です。

札幌市では中学校区に1館、児童会館を設立するという目標があって、100館構想が達成されたのですが、その後中学校区に1館だと場所によっては児童会館から遠い小学校の子どもたちは通えない状況があったんです。そこで「ミニ児童会館」といって、学校の空き教室を利用した児童会館が開設されました。本当なら学校が終わってランドセルを一度家に置いてから児童会館に来ないといけないのですが、「ミニ児童会館」は学校の中なので、生徒は学校帰りでも親御さんにきちんと言っておけばそのまま遊んでから帰っても良いんです。また、その中に児童クラブという留守家庭の1年生から3年生までのお子さんを預かるクラブというのもあるんです。

EC:最近は少子化で、子どもたちの来館数も少なくなってきていませんか。

高森さん:それが、留守家庭のお子さんは増えていて、児童会館はたくさんの子どもたちで賑わっていますよ。

EC:最近だと外で遊ぶ方が危険だということがあるかもしれませんね。

高森さん:親御さんも児童会館に行ってくれると安心といったところもあるんだと思います。

EC:やっぱり安心感はありますよね。そういうことを考えると、本当に児童会館って子どもを通して大人や地域にも深く関係しているんだなと思いますね。

高森さん:そうなんです。地域に根ざした児童会館を目指していて、地域の人たちのコミュニティの場であったり、子どもを介して地域の大人たちが子どもの成長を温かく見守っていけるようなそういった場でありたいですね。

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EC:前にボランティアで児童会館に行って、ゲームやキャンドル作りを手伝ったことがあって、児童会館に来ている子どもたちがみんな兄弟みたいな感じで、年上の子が年下の子の面倒をみていて、すごく微笑ましかったです。

高森さん:そうですよね。児童会館の集団の中での役割がちゃんと出来ていて、子どもたちの中でも自分より小さい子の面倒は見てあげなきゃとか、そういう子どもたちの成長を促す場所でもあるんです。だから児童会館では子どもたち同士も職員もすごく濃い時間を過ごしてきたと思います。私が初めて勤務した児童会館に来ていた子どもの中には、すでに成人している子どももいて、環境プラザに遊びに来てくれたりするんですよ。

EC:それは嬉しいですね。

高森さん:そうですね。大人に成長した彼らは、「学校とは違う、親とも違う、でも自分の存在を認めてくれる大人」という意味ですごく児童会館の職員は大切な存在だったんだっていう話をしてくれるんです。子どもって色んな顔を持っていて、学校の顔と家庭の顔と児童会館の顔って全然違うんです。

EC:なるほど。子どもたちにとって、児童会館の職員も大人の役割の一端を担っているという訳ですね。

高森さん:すごく責任のある仕事だと思います。最初の頃はこんなに毎日楽しく子どもたちと遊んで給料を頂いて良いのかな〜って思いました(笑)。でも、子どもたちが大きくなって、「児童会館で色々な影響を受けたな〜」とか「実はあの時、言われたことを今でも覚えてるんだ〜」と言われるたび、言葉ひとつにも責任を持たなくてはと実感します。その分やり甲斐もあって、「あのとき認めてもらったことが、今でもすごく心に残ってるんだ」とか、「真剣にあんな風に叱ってくれたことが忘れられないんだ」って言われたりすると児童会館で働く醍醐味だな〜って思ったりしますね。

EC:学校や家庭にない、身近な大人の役割として児童会館は深いですね。

高森さん:児童会館はすごーく深いんですよ。

EC:私は北広島市なので、児童会館が無いのが残念でなりませんね。

高森さん:子どもたちの遊びや育ちの場ということもありますし、例えば小さなお子さんを持ったお母さんが一人で子育てに煮詰まったりというような時に、児童会館に来たら他のお母さんたちとの出会いがある。お母さんたち同士をつなぐ役目を職員がしたり、仲間やグループが生まれる手助けが出来ればいいですね。それはもう子どもであったり、大人であったり、地域に住むお年寄りもそうですね。

例えばひとり暮らしのお年寄りが、子どもの声が懐かしいなとふと児童会館に立ち寄ってくれたら、児童会館って畑も作っているので、畑づくりのノウハウをいただいたり、一緒に畑を作ったり、子どもたちも良い経験になりますよね。児童会館を介して、地域に暮らす人たちと色々なつながりやふれあいを持てていけたら良いと思っています。

EC:児童会館は児童だけというイメージでしたが、児童を介してみんながつながる会館だということですね。

高森さん:子どもを介して色々な形でつながって行くことが出来るふれあいや交流の場というか、地域に暮らす人たちと共に会館を作っていくというのが理想ですね。

そのあとに現在は「札幌市若者活動センター」に名称が変わりましたが「勤労青少年ホーム」の方に約3年いました。ここは働く青少年の余暇活動の場で、サークル活動やイベント、講座を行い、仲間づくりをサポートしていました。仕事が終わった後に青年が集まる夜の児童会館という感じです。

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高森さん:自分たちでサークルを立ち上げたり、興味のあるイベントに参加したり、文化系もあればスポーツ系のサークルもありますが、一つのサークルだけで活動していても交流が広がらないので、色々なサークルが集まって交流会やお祭り、イベントを行う中でつながりや交流を深められるような工夫をしていきます。

毎日が学校祭みたいな感じで、みんなが夜集まってあんなことやりたいこんなことやりたいって盛り上がるんです。青年たちが自分たちでやりたいことを実現するための手助けがどうできるかが職員側の腕の見せどころでしょうか。

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高森さん:名称が「若者支援総合センター・若者活動センター」に変更になりましたが、以前と変わったのは名前だけではなく、引きこもりやニートと呼ばれる若者のための相談窓口なども開設し、若者の社会的自立や就労支援などにも力を入れています。若者がセンターを拠点にして、地域のまちづくりに参画をし、若者と地域をつなぐ取り組みも行っています。

その後、館長として児童会館に戻り、菊水元町児童会館に勤務し白石区内にあります9館の児童会館の統括も行っていました。

EC:では現場から離れることになってしまったのですか?

高森さん:いえ、現場も兼務なんです。

EC:ミッキータイムもやりながらブロックも担当すると(笑)。

高森さん:もうさすがにミッキータイムは体力の限界でしたが(笑)、白石Tブロック主査という形で兼務していました。その後東区の新生児童会館を経てに環境プラザへやって来たという訳です。


次回は札幌市環境プラザの施設概要などをお届けします。





▲札幌市環境プラザ
色んな環境問題について知ったり考えたりする施設として札幌市内中心部に位置し、様々な展示物で環境について学んだり、環境に関する情報を発信したりと、札幌市における環境活動の拠点施設としての役割を担っています。



札幌市環境プラザ  http://www.kankyo.sl-plaza.jp/
環境プラザブログ  http://www.kankyo.sl-plaza.jp/blog/



※現在、高森さんは「札幌市こども人形劇場こぐま座」にて勤務されています。
札幌市こども人形劇場こぐま座  http://www.syaa.jp/sisetu/gekijou/kogumaza/




posted by beatnik at 17:57| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月27日

アースデイEZO2010 宮本さんA

「地球のことを考えて行動する日」

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アースデイEZO 2010事務局長 宮本 奏さん

アースデイを原動力に、いろいろな人たちとひとつのモノを作っていきたいと、ファシリテーターとして新たな道を歩み始めた宮本さんにお話をうかがいました。




たくさんのひとつ

インタビュアー(以下EC):アースデイとは何かということからお話ししていただけますか。

宮本さん:アースデイとは1970年にアメリカのウィスコンシン州のネルソン上院議員が、4月22日を地球の日であると宣言して誕生したのが始まりで、このアースデイを通じて環境のかかえる問題など、たくさんの人びとに関心を持ってもらおうと呼びかけられ、現在では世界各地でたくさんの人たちが参加する世界最大の地球フェスティバルとなっています。

アースデイEZOは北海道で地球・自然・人間・文化など、幅広いテーマで活躍するNPO・NGO・市民団体・個人・企業などが北海道でヒトツにつながり、世界とつながることで大きな力を生み出そうと2007年から始まったんですね。

今年のアースデイEZO 2010のテーマは「たくさんのひとつ」です。今年は国際生物多様性年ということで、地球には多様な命があって、それぞれが大事な守られるべき存在で、多様なひとつひとつが尊重される。そんな想いが今年のアースデイに込められていて、4月17日(土)から6月30日(水)までをアースデイ開催期間として全道各地で様々なアースデイ企画を開催します。また、オフィシャル会場として大通公園2丁目と札幌市円山動物園で5月23日(日)に同時開催しますので、ぜひみなさん足を運んでいただきたいですね。

▲国際生物多様性年
「生物多様性」とは、簡単に言うと「いろいろな生き物が存在している」ということです。私たち人間もその一部で、多様な生き物のつながりがもたらす恵みに支えられています。しかし今、世界中で多くの生物が絶滅の危機にされされるなど、この生物多様性が危機に瀕しており、その現状を食い止めようというのが国際生物多様性年の主な目的です。


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EC:宮本さんがアースデイを北海道でやろうと思ったきっかけはなんですか。

宮本さん:それは東京でアースデイを見たのがきっかけなんですね。環境NGOezorock(以下ezorock)の草野さんと私が東京のアースデイを知っていたり、実は私も東京でスタッフとして関わっていたんですね。それで何とも言えない雰囲気の色んな物が合わさって混ざっているけど、楽しく環境のことを何か感じ取って帰れるというようなイベントを北海道でもぜひやりたいよねって話をして、北海道でezorockとつながっている人たちに呼びかけたのが最初ですね。

またアースデイEZOは一ヵ所で単発イベントをして人を呼ぶというのではなくて、北海道の各地で行われているアースデイの企画に、その地域で暮らす人たちが参加するっていう広がり方を作っていくのが北海道ならではのスタイルだと思っています。

EC:東京のアースデイの雰囲気はオフィシャル会場の大通公園に近いのでしょうか。

宮本さん:そうですね。規模は違いますけど雰囲気は近いと思いますね。音楽があって、美味しい食べ物があって、ちょっとお洒落な感じなんですけど、それだけじゃなくて、そこにちゃんとメッセージがあったり、物語があったり、社会的な問題や環境問題とかの提議がすべてにプラスされているっていうところがアースデイならではというところですね。

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宮本さん:今まで環境イベントとなると、ちょっと堅いとか難しいとかいうようなイベントのイメージが強かったかと思うんですけど、そういうのが壊れるというか柔らかく、もっと楽しく、居心地が良くなるような、右脳に響く感じになったようなイベントだと思います。

EC:これまで関わることがないだろうと思うような人がアースデイによって出会うという、何か壁が取り払われたように感じますが。

宮本さん:たぶん環境って銘打ってないからこそ集まってきた人たちだと思うんですね。地球っていうキーワードで集まってきた人たちだから。デザインを担当してくれているNatural bicycleさんもアースデイっていうキーワードに賛同できるから一緒に活動できていると思うし、企業だと初年度では損保ジャパンさんがシンポジュウムで参加してくれたりとか、今年だとロータスクラブさんとか今まで接点のなかったところが入ってきたりして、アースデイというキーワードで引っかかってきたのかなって、ゆるいところでつながったのかなと思います。

EC:環境というキーワードが占める割合は多いと思いますが、地球全体を良くしていこうというものなので、環境だけじゃなくて人権や貧困であったり、もっと地球全体の問題を考えたら幅広いジャンルの人たちが関われるような気がしますね。環境問題とはかけ離れていると思われる問題も、結局どこかで環境問題とつながっていると思うんです。

宮本さん:良いヒントをもらったような気がしますね。環境のこともみんなに関わることで、みんなで考えなければいけないことなんだけれども、環境って言葉を使うとどこかにハードルがあるんですよね。だけどアースデイという言葉を使うと、人権や貧困とか様々な問題、そして個人や団体、企業なども入って来れる、考える余地を広くしているような感じがしますね。

EC:地球の問題なのでもっと人間社会の問題だって関係しても良いのかなって思うんです。あまりジャンルに捕らわれずに自分たちの抱えている様々な問題を知ってもらう、考えてもらうという機会としてアースデイに幅広い人たちに参加してもらえたら良いと思いますね。

宮本さん:そうですね。ただ関わっている人たちに環境系の人たちが多いので、そこから声を掛けて広がっていくのはやっぱり環境系の人たちが多いんですよね。だからそこをもっと多様にしていけたら良いですね。


アースデイをきっかけに

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EC:2007年から始まったアースデイEZOですが、これまでの成果や課題といったことは。

宮本さん:これまでの3年間はとにかくやるぜっ!って感じで走り抜けた3年だったなぁと。で、どうする4年目ということで振り返りをしたときに、やっぱり成果と課題が上がったんですね。それで目に見えてという訳ではないですけど、単純にアースデイという言葉が広がってきたということ。毎年この時期になるとアースデイは今年どうなるのかっていう問い合わせが増えてきていることがひとつ。それとアースデイに集まってきた人たち同士がアースデイ以外の場所でつながって、徐々に新しい活動がスタートしたりとか、事業を考え合っていたりとかのきっかけになっているということが成果ですね。また、年々企画数が増えてきて、札幌に一極集中じゃなくて北海道の各地域に広がってきているということも成果のひとつだと思いますね。

EC:アースデイの実行委員会で、例えば厚岸の人がアースデイのことをもっと知りたかったり、企画を立ててみたいんだけどっていったときに、札幌とではなく近くの釧路で説明が出来たり、道東の企画同士をつなげたりなどといった各地域のアースデイ拠点みたいな話も出ていたと思いますが。

宮本さん:そうですね。ただ、アースデイがいかに事業展開出来るかというスタイルを見せないことには、釧路や函館とか旭川などでやってみようって私もなかなか言えないし、各地域の人たちもボランティアベースではやってくれているけれども、地域の拠点としてやりますとは言えないと思うんです。そこをなんとか出来たらと思っているところですね。

今年はezorockを離れて独立した形でアースデイの事務局をやるので、私自身独立してどこまでアースデイが出来るかというような挑戦でもあると思っているんですね。なので一人でも二人でもアルバイトでも雇えるような形になれば各地域に提案出来るかなって思っています。

EC:継続するためには、しっかりとした基盤が必要ですからね。

宮本さん:自分たちでやっていけるようにするにはいつまでも協賛金や助成金に頼っていくんじゃなくて、物販だとか自主事業として何か形を作って、ある程度自分たちで毎年出来るっていうスタイルを早く作りたいなと思っています。そうじゃないと続けられないと思うし、安心して出来ないというのがひとつありますね。

それと課題としては、対札幌じゃなくて各地域の企画同士がもっとつながって発展していける形を作りたいなって思っています。アースデイに参加してこんな良いことがあるっていう事例をたくさん増やしていきたいですね。アースデイがきっかけになって良い効果が生まれれば良いなと思います。気づいていないだけで、実はアースデイがきっかけになっていることって結構あるんじゃないかと思いますね。

EC:そういった事例を拾い上げて、つながりの相乗効果を報告書にも載せることが出来ていたら良いですね。

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EC:今までアースデイをやってきて嬉しかったことなどをお話ししていただけますか。

宮本さん:やっぱりみんなで作っているなぁということを感じる瞬間が嬉しいんですね。例えば会議の中で企画を集めるときにみんなが、「じゃぁ私はこっちに声を掛けてみるね」とか、事務局だけが考えるんじゃなくて参加している人たちが自分の持ってる力で協力するよっていう瞬間が一番嬉しいんですね。アースデイの力って大きいな、集まってる人の分だけあるなっていうことが感じられる瞬間が一番嬉しく思います。

EC:札幌近郊じゃないと実行委員会になかなか参加できないということもありますが、積丹からいつも駆けつけてくれている今年の実行委員長の藤田さんを始め、小樽などからも参加してくれていますしね。

宮本さん:また会えない分、遠方からの連絡も嬉しいですね。遠いからこちらもその企画に参加することが出来ないんですが、こんな感じでしたよとか報告してくれる、声が聞けるのがすごく嬉しいですね。

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EC:今年はインターネットを利用したテレビ電話で釧路市民活動センターわっとの種田さんが会議に参加してたりしていますね。

宮本さん:こういうことが出来るのも実行委員の人たちの力が集まって出来ているんだってことを思うと本当に嬉しいですね。最初は大通公園と円山動物園がオフィシャル会場になるってことも、札幌市や道と共催なんてことも難しいだろうと思っていたし、今年のパルコとのコラボも全然想像もしていなかったし、想像つかないことがみんなの力で出来ているということは本当に嬉しいですね。

EC:今までにない動きもあるようですが。

宮本さん:もう終わってしまいましたが、3月に円山動物園とアースデイのコラボで動物園の来園者にアースデイな体験をしてもらおうとサンデーアースデイという企画をやりました。アースデイのPRというのもありましたが、大通や円山などの出展者同士のコミュニケーションが取れたというのも良かったですね。また、本番に向けて初めての出展者の方々には良い練習にもなったかなぁと思います。

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宮本さん:先程も話に出た、「ファッションの観点から地球にやさしいことってなんだろう?」って考えるきっかけにしてもらおうと、パルコとアースデイのコラボも予定してます。また今年は「多様性を大切にし大賞」というのを設けていて、地球の多様な生物や環境ひとつひとつが私たちにかけがえのない存在だということで、あなたが大切にしたいものや残したいものは何か。では残すために私たちに何が出来るか。ということを募集してアースデイEZOの期間終了後に抽選でアースデイに関連するグッズなどをプレゼントしようと企画しています。


人が参加する、顔が見えるということに力を

EC:最後に宮本さんが活動を通して、様々な企業とのお付き合いもあると思いますが、当社または企業全体に向けて何か意見や要望、提案などといったようなことはがあればお願いたします。

宮本さん:アースデイで考えると、企業とのコラボレーション企画をどんどん増やしていきたいですね。今年のパルコじゃないですけども、その企業でやっているイベントで参加っていうのももちろん良いんですけども、もっと一緒にこんなこと出来るよねっていう作るところから一緒にやりたいってすごく思いますね。アースデイと企業が持ってる物を使って何が出来るかっていう、で、お互いに実になるっていう物を生みだしていけると良い事例になって、その事例からまた次につなげていきたいと思ってるんですね。

それと、実行委員会に企業の人が参加して欲しいです。大同印刷さんだったら藤谷さんだったり、パタゴニアさんだったら田部井さんや古屋さんが実行委員に参加していてるので顔が見える、つながりやすいんですね。なので、企業の人が参加する、顔が見えるということにもっと力を入れて欲しいなと思います。それが大事だと思いますね。

EC:当社も人が参加する、顔が見えるということに今後も力を入れていきたいと思います。

どうもありがとうございました。




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2010年04月19日

アースデイEZO2010 宮本さん@

「地球のことを考えて行動する日」

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アースデイEZO 2010事務局長 宮本 奏さん

アースデイを原動力に、いろいろな人たちとひとつのモノを作っていきたいと、ファシリテーターとして新たな道を歩み始めた宮本さんにお話をうかがいました。




地域に貢献するという生き方

インタビュアー(以下EC):これまで環境NGOezorockの事務局を中心に活躍してこられた宮本さんですが、今後はフリーとして独自の道を歩むということ、それと2007年から始まったアースデイEZOの事務局長として関わられてきたお話を中心に伺っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

まず始めに、宮本さんがどのようなきっかけから環境問題に興味を持ったのかお話しして頂けますか。

宮本さん:私は生まれも育ちも札幌で石狩にある藤女子大学に通っていたんですが、その時に日本人が海外で働いている現場を見てみたい、ボランティアをしてみたいということを思って途上国の旅をしたんです。行き先はインドとネパールだったんですが、そこで国際協力をしているNGO やNPOで働いている人たちに出会って日本人が途上国の支援をしているということを知り、地域に貢献するという生き方が仕事に出来るんだと分かったんです。

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それでまず国際協力とか支援活動について勉強しないといけないと思って名古屋の大学院に入ったんですが、早く現場で働きたくて一年で勉強に飽きてしまいました(笑)。それで東京で環境団体の仕事を見つけて入ったのが国際青年環境NGO A SEED JAPAN(以下A SEED JAPAN)でした。

なので、環境という分野よりも先にボランティア活動とか市民活動、NGOやNPOみたいなところで関わることが先にあって、自分の仕事をと考えたときに東京で入ったA SEED JAPANで環境のことを知り始めた、というのがきっかけですね。

最初は海外の方に目が向いていましたが、いざ東京で働くと日本でも同じだなと思うようになって、尚かつ日本というよりも自分の生まれて育った北海道という場所の人たちと地域で生きていくことも同じだなって思うようになったんです。

▲国際青年環境NGO A SEED JAPAN
1992年の地球サミットへ青年の声を届けるために発足した日本の窓口として設立された国際青年環境NGO A SEED JAPANは環境問題の中に内在する社会的不公正の解決を目指し、行動している団体です。http://www.aseed.org/


EC:A SEED JAPANではどのような活動をされていたんですか。

宮本さん:主にイベントでの環境対策活動ですね。日本各地の音楽イベントに飛び回って、ごみの分別を呼びかけるとか環境負荷を減らすっていうごみゼロナビゲーションという活動のスタッフをしていました。

EC:東京から北海道に戻ろうと決めたのはどういったことがきっかけですか。

宮本さん:いずれは北海道に帰りたいなぁという気持ちがあったのと、ボランティア団体だった環境NGOezorock(以下ezorock)が事業化していくという動きが2006年にあって、タイミングが重なったということからなんです。

▲環境NGO ezorock
「持続的な北海道を創る次の担い手を生み出す」をテーマに、RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZOでの環境対策を始めとした環境活動を通して、人が育つしくみをつくってことを目的に活動する団体。http://www.ezorock.org/


EC:ezorockではどのような活動をしていたのですか。

宮本さん:A SEED JAPANから引き継いだRISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO(以下ライジング)の環境対策もやっていたのですが、ezorockでやっていることはA SEED JAPANでしていた活動と似ているけれども、組織全体の事務局という立場でしたのでやることは多様でしたね。

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▲「RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO」
'99年に石狩湾新港で開催されから今年で11年目を迎える日本初の本格的オールナイト野外ロックフェスティバル。


EC:イベントの環境対策ということですが、東京と北海道の違いというのはありますか?

宮本さん:ライジングくらいの規模で見ると、土地柄の雰囲気の違いはあるけれども、お客さんの違いはそんなにないと思います。ただ、ライジングよりもっと小さい規模のお祭りやイベントになると東京では出来ないこと、もっと地域に根付いている人たちが来るイベントなので、その地域の人たちと話せばごみの捨て方が変わったりとか、変化する感覚が東京よりもダイレクトに感じられるということが大きな違いだと思います。

EC:そういう意味ではやり甲斐があるという感じですね。

宮本さん:そうですね。東京の活動って東京のためにということはほとんどなく、もっと大きい規模で活動しているから、何か変化してもなかなか感じられないですね。

EC:東京=日本というイメージなんでしょうかね。

宮本さん:北海道はこの土地に住む人たちにどう響くかを意識しますけど、東京はこの土地のためにというよりは日本、世界というグローバルな視点が大きいという感じでした。



4年間すべてがezorock

EC:フリーとして活動するということですが、何か心境に変化を起こすきっかけがあったということですか。

宮本さん:ezorockが変化してきたので、私自身も変化に気づけたというか変わってきたんだと思うんですね。本当にこの4年間すべてがezorockみたいなものでしたから。

ezorockも最初はライジングの環境対策とか助成金をいただいて活動をしていたのが、年々環境対策の活動が増えてきましたし、ezorockが目指すことをどうしたら良いのか、やるべき事は何かということを常に模索してきて活動を広げてきたと思うんです。それで、アースデイなどいろいろとやってきた中で自分がこれからも力を入れてやりたいことに気づいたんですね。そのやりたいことのひとつにアースデイがあって、ライジングがあって、これからも続けて関わっていきたいということもそうだし、その辺に気づくことが出来たというのが大きなきっかけですね。

やりたいことの中で共通しているのが、いろいろな人たちとひとつのモノを作っていくことがすごく面白いということなんです。

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アースデイで色んなジャンルの人たちが集まって話し合って作っていくことはezorockの中だけでは出来ないことで、それはすごく北海道を変えていく可能性があるんじゃないかなぁと思うぐらい楽しいし、ライジングも同じで、ライジングの中ではオルタナティブエリアのコーディネートをしていて、それも色んな出展団体が集まって、どんなものをお客さんに提供していこうか、伝えていこうかということもみんなで話し合って作っていくということが楽しくて、そういったことが「あっ、私好きなんだな」ってやっていて気づいて、それが4月から自分でやっていく仕事にもつながっているんですね。なのでezorockの変化が私自身の変化、成長ということなんだと思います。



アースデイが原動力

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EC:4月からフリーとしてどのような活動されるのですか。

宮本さん:今後はファシリテーターとして活動していきたいと思っているのですが、ファシリテーターってちょっと聞き慣れない言葉だと思うので少し説明すると、ファシリテーターとは会議やミーティング、住民参加型のまちづくりの場やワークショップなどで中立な立場で議論を進行しながら、合意形成とか相互理解に向けて議論が出来るようにする立場の人なんですね。

で、会議の進行をする仕事をしていくんですけど、別に会議がしたい訳ではなくて、そこに住んでる人たちやそこに関わりたいと思っている多様な人たちが、ひとつの場所に集まって話をして、社会をもっと変えていきたいとか良い環境を作っていきたいということの可能性ってすごいなぁと思っていて、それを引き出せる仕事、それに携われる仕事としてファシリテーターという仕事をやっていきたいと思っているんですね。

これからはもっとダイレクトに地域に入っていきたくて、その街に行ってそこに住んでる人たちを集めてどんな街にしていきたいか、どんなルールがあったら良いかというような、その街のことをそこに住んでる人たちが考える場を進行することで人や地域のお役に立てる仕事をしたいと思っています。

いま進めている仕事は、町のまちづくり計画を作っていく中で町民の声を入れたいという依頼があって、町民の声を入れる会議を進行するっていう仕事を受けています。これからまちづくりのために何をしていくかっていうことを一緒に考えるという所から関わっています。

なので、テーマに沿ったファシリテーションをすることで皆さんのお役に立てればと思っていますので、必要とあらば気軽にお声を掛けていただければ行かせていただきたいと思います。

それと、個人というより団体でやっていきたいと思っていて、北海道の地域をもっと良くしていこうということを団体として、ファシリテーションを通して今まで一緒にやってきた人たちもいまして、この4月に「NPOファシリテーション きたのわ」という団体を立ち上げました。

EC:アースデイの中でもPR出来たらいいですよね。

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宮本さん:そうですね。アースデイが一番の情報の発信源でもあるし力を付ける場になってるんですよ。私はアースデイがこれからやってこうと思うことの大きな原動力となっているんです。


次回はアースデイEZOについてのお話を伺います。




アースデイEZO2010
http://www.earthday-ezo.net/

アートを創作するように一日一日を過ごそう
http://blog.canpan.info/kanade/

NPO法人 ファシリテーション きたのわ
http://sites.google.com/site/npokitanowa/



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2010年01月15日

キャンドルナイト 岡崎さんA

「電気を消して、スローな夜を」

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さっぽろキャンドルナイト実行委員長 岡崎 朱実さん

「キャンドルナイトに取り組む団体や企業、レストラン、カフェなどと、そこに参加する市民の輪をゆるやかにつなげて、広げていきたい」本業を通した環境への取り組みを行う団体などの情報を提供しつつ、自らも市民の目線で活動を展開する岡崎さんにお話を伺いました。




えべつ地球温暖化対策地域協議会

インタビュアー(以下EC):現在も岡崎さんが地元江別市で活動を続けている「えべつ地球温暖化対策地域協議会」の活動や今年20回目を迎える「えべつ環境広場」についてのお話を伺いたいと思いますが、この会はどういった経緯で設立されたのですか?

岡崎さん:「えべつ環境広場」というのは私が1990年に京都へ1年間行っていた時に、出会ったイベントがきっかけになっています。京都には、槌田たかしさんという人が始めた「使い捨て時代を考える会」っていうのがあって、そこで「ほかさんといて」委員会という、ごみのことを考えるような委員会があってそこに入ったんです。京都はちっちゃい市民団体がいっぱいあって、それらの団体が、年に1回秋祭りということで集まり、結構広いスペースの会館を借りて学習会をやったり、野菜を売ったり、乾電池の回収をしたり、歯磨きの講習があったり・・・、ほんとに色んなことをやっているんですね。そんな場があって良いなと思ってたんです。で、さっき言ったように、さぁ北海道で何かっていったときにフリーマーケットのブースくらいしかないっていう状況で、そうじゃなくて色んなところが色んな情報を発信することで、来た人が色んなことに気づくことが出来るような場所があると良いなって思ったんです。

それで北海道に戻ったときに、ちょうどフリーマーケットをやっている子育てグループと出会い、そこも、いろいろな団体の情報提供も必要だと考えていて、では、一緒に江別市役所の前でイベントが開けないかっていうことを江別市に交渉したら良いですよって話になって、開催したのが1回目の「えべつ環境広場」ということなんです。

EC:初めは江別市役所の前だったんですね。

岡崎さん:そうなんです。そのあと江別市の人口が10万人突破記念のイベントと連携して違う場所で実施し、3回目から野幌の公民館に移ったんです。そこからは、毎年、6月の環境月間に開催しています。開催は6月ですが、ほとんど毎月、集まって準備や情報交換をしていました。ただ予算がなかなか無いっていう状況で、小さな団体が多くて続けて行くのが大変だった訳なんですが、そんな時に北海道環境財団が地域協議会向けの助成金というのを偶然にも作ったんですね。調べてみると、そこに書かれている地球温暖化対策地域協議会という枠組みは、自治体が入っていて、複数の団体が協働しているという点で環境広場の実行委員会ととても似ていたのですね。それで、せっかくだったらその助成金を受けていこうじゃないかと考えて、母体を基に地域協議会という形に衣替えして、「えべつ環境広場」は「えべつ地球温暖化対策地域協議会」のメインイベントとして開催して、年に何回かは情報の交換をしたりイベントをしたりしましょうということで設立されたという訳なんです。

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EC:どのような人たちが会員として活動されているのですか?

岡崎さん:もともと「えべつ環境広場」の実行委員会の人たちが会員になっているんですけど、パンダクラブ北海道さんといってWWFの北海道の活動団体や、生活クラブさん、江別友の会さん、チェルノブイリの子どもの里親活動をしているスパシイバさん、個人では、北大の名誉教授で森林のことをやられている現会長の高橋さんとか、リタイア後に色々な活動をされている方々とか、結構色んな人たちが集まっていますね。それと、江別市役所の人たちも手伝ってくれているというか、私が使っているというのかもしれないんですけど(笑)。本当に江別市役所の人たちは良い感じでやってくれていると思います。こっちが出来ないこと、足りないことを、上手に補ってくれたり、人手がたくさんいるような時は、課を上げて来てくれたりと、一緒にやってるという感じですね。

EC:当時、良く江別市役所も話しを受け入れてくれましたよね。今なら普通に環境の話ですねって聞いてくれるでしょうけど、20年前だとかなり苦労されたんだろうなと思います。

岡崎さん:そうですね。でもなんか上手く話が進んだんですよね。初めは清掃課が担当で今は環境課に替わりましたが、結構長くやってきていて、色々と協力してくれたり、教えてくれたり、講座を聞きに来てくれたりとかもあるので、もしかしたら向こうは怖がっているのかもしれないですけど(笑)、私的には結構上手くやっていけてるんじゃないかと思っています。



食もエネルギーも人も「地産地消」

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EC:昨年の「えべつ環境広場」は、地元キャラクターの「えべチュン」登場とか、映画「ブタのいた教室」上映、お天気キャスター菅井貴子さんの講演など、とてもバラエティにとんでいたなという感じでしたが。

岡崎さん:昨年のテーマは「地産地消」だったのですが、初めは「食」だったんですね。だけど「地産地消」って「食」だけじゃなくて「エネルギー」とか「人」なんかも「地産地消」だろうと考え、その地域にいる人たちの力を活かして行きましょうという感じだったんですね。

昨年盛りだくさんになって抽選会なんかもあったりしたっていうのは、江別市役所の人たちが、みんなが頑張ってるんだからもっと人が来るようなことをしましょうと考えてくれて、江別市役所でたまたま手に入ったファイターズチケットや省エネタップとかを景品にしてくれたんですね。それと抽選会用のクジも作ってくれて。抽選会に関しては、どの様にやればスムースに行くのかって3回くらい会議がその話ばっかりだった時もあったんですよ(笑)。

EC:江別市役所の人も楽しんで考えてくれていた感じですかね。

岡崎さん:楽しんでくださっているのか、大変なのかは分からないんですけどね(笑)。

EC:でも、良い雰囲気が伝わってきますよ。

岡崎さん:本当にすごく有り難いんですよ。毎年手伝ってくれて、大変なことも全部やってくれていて、それでみんながやっているのをしっかり応援してくれているというのはすごく嬉しいんですね。私たち月1回集まるんですけど、毎回江別市の方も当番を代わりばんこにしながら出席してくれるんです。本当に有り難く思っていますね。

EC:江別市役所の中も良い雰囲気なんでしょうね。

岡崎さん:そうですね。みんな仲良しなんですよね。

EC:では、今年20回目に向けて特別なことは何か考えていますか?

岡崎さん:何か企画を立てようとかいう話は毎回してるんですけど。なかなかこれっていうのはまだなんですけど、今年名古屋でCOP10があるので生物多様性とかなのかね〜っていう話はしてますね。それと江別には酪農学園大学とかあるので、その辺ともう少ししっかりと連携してなんか出来たら良いね〜とか話はしてますけど。

▲COP10
COP(Conference of the Parties)とは、国際条約の締約国が集まって開催する会議のことで、生物多様性条約では、条約の締約国が概ね2年ごとに集まり、各種の国際的な枠組みを策定する会議が開かれます。2010年には、生物多様性条約第10回目締約国会議(COP10)が名古屋で開催されます。この2010年は、国連の定めた「国際生物多様性年」であり、2002年のCOP6(オランダ・ハーグ)で採択された「締約国は現在の生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に減少させる」という「2010年目標」の目標年にもあたり、COP10は生物多様性条約にとって節目となる重要な会議です。


EC:20回目なので今から楽しみで、市役所でも何か考えてくれるんじゃないかなと思いますが。

岡崎さん:昨年頑張りすぎたんでね(笑)。まぁ良く続いたねって話はしますけど(笑)。

EC:今も毎月集まられているということで、みなさんの思いは強いんだろうなって感じますね。

岡崎さん:もうそれは本当に有り難いことですね。まだ、決定ではないんですけど2月と4月に講演を予定していて、6月の中旬に20回目の「えべつ環境広場」を野幌公民館で予定しているので、決まり次第告知していきたいと思ってます。

EC:楽しみにしていますので、決まりましたら是非ご連絡頂ければと思います。



企業の責任は本業で良い物を作るということ

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EC:最後に岡崎さんが活動して行く中で様々な企業と色々とお付き合いされていて、CSRなんていう言葉も言われていますが、企業に対して何か意見や要望とか提案などといったようなことはがあればお願いします。

岡崎さん:本業を一生懸命やっておられることがCSRだと思うのですが、構えてCSRをやんなくちゃいけないとか、国もCSRという言葉を付けなくちゃいけないとかそんな方向ばっかり行っちゃうから、なんかちょっと違う方に行っちゃうという感じがするんですね。企業は良い物を作ってお客さんに喜んでもらいたいということで、色んな事をやってらっしゃる訳じゃないですか。それ自体がユーザーにとって良いことなんだろうから、その辺のコミュニケーションというか、市民がエンドユーザーにならない場合ももちろんあるんだけれども、エンドユーザーになる場合はお互いの苦労とか、こちらの希望とか上手くやり取りが出来るような機会があれば良いなって思いますね。

▲CSR〜企業の社会的責任〜
CSR(Corporate Social Responsibility)は「企業の社会的責任」と訳され、企業が利益、経済合理性を追求するだけではなく、ステークホルダー(利害関係者)全体の利益を考えて行動すべきであるとの考え方で、環境保護のみならず、法令の遵守、人権擁護、消費者保護などの分野についても責任を有するとされている。


この間TOTOさんのお話を聞きに行って、すごく面白かったし、ものすごくしっかりと取り組んでおられることがわかりました。たぶんINAXさんもそうだと思うんですけども、そういうのが分かると、すぐにトイレを買い換えることは出来ないけれども、応援したいと思うじゃないですか。だからそのような機会が市民に増えるようになれば、みんながもっと企業との間が近くなるだろうし、がんばってる企業を応援するっていうことにも繋がるのかなって思うんですよね。

だからCSRという言葉が出てきて何か、違う物になっちゃったって感じで、ESDもそうでしょ。もともと持続可能な教育とか開発のための教育とかそういうのはやられていたとは思うんだけども、なんか言葉を付けてESDって言わないとそれに当てはまらないみたいな感じになっちゃって、ESDってこういう物だって定義が変な形になっちゃった気がして、もっと本当はゆるやかなものだったと思うんですよね。言葉ってね、みんなが名前を付けると分かるから大事なんだけれども、名前が付くとちっちゃなものになってしまうっていうか、その色んな物がそこからこぼれちゃうっていうかね。そんな感じがあるのかな〜って気がするんですよね。

▲ESD(国連持続可能な開発のための教育の10年)
持続可能な開発の実現に必要な教育への取り組みと国際協力を、積極的に推進するよう各国政府に働きかける国連のキャンペーン(2005年〜2014年)。


岡崎さん:本業で良い物をきちっと作って、それを誠実にやって行くということこそが企業のやるべき責任だと思うんですよね。

EC:その通りだと思いますね。環境仕事人というイベントの中で学生に環境の担当者の仕事について話す機会があったんですが、私は環境の担当ではあるけども、私の仕事は本業(印刷)ですよ。「本業=環境」ですよって話をしたんですね。また、どんな仕事でも職場でも、何処でも必ず環境につながっているですよっていう話をしてきたんですね。

岡崎さん:環境っていうと、環境っていう名前が付いた仕事をしなくちゃいけないのかなって、みんな思ってしまっているような気がするんですね。

EC:その通りだと思います。

岡崎さん:どこの部門だって環境に配慮した取り組みって出来る筈なんですよね。それが自分たちの仕事にとってプラスになれば良いことだから、そういう考えが増えていくのが一番望ましいんだと思うんですね。

それと、札幌市は環境報告書展をやっていて、すごく立派なものから簡素化されたものまで色んな環境報告書が並んでいますが、立派ではないかもしれないけれど、すばらしい取り組みを伝えている環境報告書がいくつもありましたね。

EC:当社も2003年度から発行していますが、中小企業は人や予算、時間などといった問題もあって、必ずしも大企業やガイドラインにすべて合わせる必要はないと思います。作られていること自体が前向きで好感が持てるし、まず自分たちが出来る範囲の中で工夫して上手く伝えられることが出来たら良いんじゃないかなと思います。

岡崎さん:企業がちゃんと自分のところの取り組みを伝えようと考えていて、作っていることこそが立派だと思うんですよ。で、そういうことを頑張ってやっているところがあるんだよっていうのを、もっと市民に上手く伝わるように出来たら良いと思うんです。企業を応援するのは市民とか消費者なんで、もうちょっと消費者にもそういう部分をきちんと伝えていくというやり方をしないと企業のためにもなっていかないのかなって気がするんですね。並べただけじゃ一般の人には分かりにくいと思うんで、札幌市には、これがどうして良いことなのかというようなことを足して伝えていってもらえればと思いますね。

EC:当社も本業を一生懸命やって、地域の皆さんから応援される企業を目指して参りたいと思います。

どうもありがとうございました。

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▲インタビューの場所を提供して頂いた北海道環境サポートセンタースタッフのみなさんと




▲えべつ地球温暖化対策地域協議会
地域住民・事業者・NPO・NGO・行政等が幅広く分野を越えたネットワークとパートナーシップを形成し、地域ぐるみで行う地球温暖化防止等の環境保全を効果的に推進するための方策を、協議・計画・実施すること。地球温暖化防止等の環境保全の活動について、地域住民・事業者・NPO等へ啓発・浸透を図り、持続可能な地域づくりの実現に寄与することに取り組む団体。


えべつ地球温暖化対策地域協議会
http://www.community.sapporocdc.jp/comsup/ebetsu-earth/





posted by beatnik at 17:27| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月05日

キャンドルナイト 岡崎さん@

「電気を消して、スローな夜を」

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さっぽろキャンドルナイト実行委員長 岡崎 朱実さん

「キャンドルナイトに取り組む団体や企業、レストラン、カフェなどと、そこに参加する市民の輪をゆるやかにつなげて、広げていきたい」本業を通した環境への取り組みを行う団体などの情報を提供しつつ、自らも市民の目線で活動を展開する岡崎さんにお話を伺いました。




1986年チェルノブイリ原発事故

インタビュアー(以下EC):環境に関する活動を幅広く展開されている岡崎さんですが、「さっぽろキャンドルナイト」を中心にお話を伺いたいと思います。また、岡崎さんの地元江別市での活動も伺いたいと思いますので、よろしくお願いします。

岡崎さん:はい、よろしくお願いします。

EC:では、初めに岡崎さんが環境問題に興味を持つことになったきっかけをお話していただけますか?

岡崎さん:遡ればきっと子ども時代になってしまうんですけど。羽仁もと子さんの思想を受け継いで毎月出されている「婦人之友」という雑誌があって、もう100年くらい続いているんですよね。その読者会が全国にあって、それぞれの地域で友の会というのがあるんです。私は九州の佐賀県で3歳くらいから高校まで育ったんですけど、その時に母親が友の会に入ってたんですね。そこは幼稚園に入る前の子どもたちを集めて生活団という週に1回くらい親が自分たちで子どもたちを遊ばせて、色んな生活習慣を身につけるというようなことをやっていて参加していました。確か、キャッチフレーズは「よく見る、よく聞く、よくする子ども」。このことがきっかけなのかも知れないんですけど、それだとあんまり面白くないですね(笑)。

もう少し最近の話でいくと、私は1986年の4月に北海道に来たんですが、1986年はチェルノブイリの原発事故が起きた年なんですね。事故は4月26日だったんですが、その時は私もまだ何も分からなくて、近所の奥さんが「チェルノブイリの原発事故が起きて、子どもに飲ませる牛乳とか怖いわね〜」って話をしてたんですけど、私は「あ〜そうですか」みたいな感じでスルーしてたんですね(笑)。

それから2年くらい経ってスパゲティから放射能汚染が見つかったとか、お茶などからも見つかったというのがあって身近な感じがしたんです。また、その頃ちょうど泊の原発の稼働を翌年に控えていて、じゃあその原発の事故が起きたらどうなるんだろうか?とか、事故は起きないって言われているけれども、もし起きたらとんでもないことになるような物(=原発)に依存している私たちの暮らしってなんだろうか?って思って、色々情報を得たいと思ったけれども、情報がなかなか手に入らなかったんです。それで、情報がないなら自分たちで学ぶ機会を持ちましょうっていうことで始めたのがきっかけですね。


▲チェルノブイリの原子力発電所事故
1986年4月26日午前1時23分(モスクワ時間)に、ソビエト連邦(現在ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所の4号炉が起こした事故。4号炉が爆発して放射性降下物がウクライナやロシアなどを汚染した。事故後、ソ連政府による対応の遅れなどが重なり、史上最悪の原子力発電所事故となった。


EC:では、北海道に来てから活動が始まったということですね。

岡崎さん:はい。それまでは私も働いていたので、時間が全然なかったということもあったんでね。

EC:そこから「江別きれいな風の会」が生まれたということですね。

岡崎さん:そうですね。その「江別きれいな風の会」という団体が出来たのも、なんかみんなで集まって勉強会を開きたくって公民館を借りるとするじゃないですか、でもその頃は個人には貸してくれないんですね。今は分からないけども、当時は団体がないとダメっていうことで便宜上団体を作ったということだったんです。それから、当時は、市民がアピールする場所というのはフリーマーケットでブースを出すぐらいしか無かったという状況だったんですね。でも、ブースを出すというのはちょっと違うよな〜みたいな感じで、じゃあ自分たちが学んだこととかを発表出来るような場所があったら良いよねってことで始まったのが環境広場だったんです。

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EC:そういう経緯があったんですね。プロフィールを見ると第1回「えべつ環境広場」の開催とそれを運営する「えべつ地球温暖化対策地域協議会」の設立まで年数が離れていますが、その期間は「江別きれいな風の会」を中心に活動されていたんですか?

岡崎さん:「江別きれいな風の会」では勉強会をやっていましたが、少しずつ札幌での活動が多くなってきて、環境友好雑貨店「これからや」で働いたり、「循環ネットワーク北海道」での活動が中心になりました。

EC:現在は「江別きれいな風の会」での活動はされてないのですか?

岡崎さん:会はあるんですけど、私の方が参加していなくてね(笑)。江別では「えべつ地球温暖化対策地域協議会」で活動していますが、今はほとんど札幌に来ているという感じなんでね。20年もやってると、だんだんライフスタイルが変わって来るじゃないですか。それで、ウエートの置き方が最初は江別でと思って活動していたんだけれども、色んなところに関わるようになって違うことの方にウエートが置かれて来ているという感じですね。



「世界に誇れる環境文化都市さっぽろ」の実現を目指して

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EC:では、「さっぽろキャンドルナイト(以下、キャンドルナイト)」のお話を伺いたいと思いますが、『1年中で一番昼が長い夏至の日、夜8時から10時の2時間、みんなで一斉に電気を消して、スローな夜を過ごそう。』ということで2004年から始まった「さっぽろキャンドルナイト」ですが、この取り組みが札幌で始まったきっかけなどをお話ししていただけますか?

岡崎さん:「キャンドルナイト」は、2001年にアメリカのエネルギー政策に反対してカナダから始まった自主停電運動が発端で、2002年にこのカナダの運動を見て「日本でもやってみよう」ということで実施されました。2003年から省エネや平和、世界で起きている出来事や人々のことなどを考えたりして、ゆるやかにつながって「暗闇のウェーブ」を地球上に広げようということで「100万人のキャンドルナイト」として全国に呼びかけが始まって、「さっぽろキャンドルナイト」はその呼びかけに賛同して、札幌市内の様々な取り組みをゆるやかにつなぐことで広くみんなに知らせて「世界に誇れる環境文化都市さっぽろ」の実現を目指そうということで取り組んでいます。

始めるに当たって経緯はいくつかあるんですけど、ひとつは「札幌市環境プラザの運営を考える懇談会」をきっかけとしたものです。その話し合いの中で、札幌市環境プラザが色んな情報の拠点とか、活動の拠点とかになるべきところだろうということで、みんなが集まって色んな活動を発信できる場面として、「アースデイ」のちっちゃいやつをやってみたり、地域の取組を、環境プラザで緩やかにつないで発信する「キャンドルナイト」とか、そういう様なものをやってみようという動きがあったんですね。

もうひとつは、私が「北海道グリーンファンド」や「さっぽろ地球温暖化対策地域協議会」で活動している中で、「キャンドルナイト」の取り組みって、市民だけでなく色んなお店とかも入れるかなって思って、それで札幌市が中心となることでもっと間口が広がって、みんなで関わっていけるものになるかなという思いがあったんで、「さっぽろ地球温暖化対策地域協議会」として事務局の小林さんや、メンバーの高橋さんなどと一緒に札幌市に「キャンドルナイト」を一緒にやりませんか?という話をしに行ったという経緯があるんですよね。それで、札幌市もそういうのをやりたいと思っていたところで、じゃ一緒にやりましょうということになったんです。

1年目は札幌市が色んなレストランとかを集め、私たち市民団体は色んなイベントを持ち寄ったり、企業に消灯を呼びかけたりして、それを「さっぽろキャンドルナイト」という形にして行くというものでした。個々のイベントを呼びかけ、それを集約する役割を果たすという感じで始まったんですね。最初から常に言っていたのは、どこか一カ所でデンと大きいのをやるんじゃなくて、一個一個やってることをゆるくつないで、みんなで一体感というか連帯してやってるね〜みたいな感じのものになると良いな〜と、そして、その中に札幌市がいたり、企業がいたり、市民団体がいたりして輪が広がっていけたら良いねというところで始まった訳なんですね。

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EC:現在は認知度も高くなっていますが、「キャンドルナイト」が多くの人たちに受け入れられて広がっている魅力ってどこにあると思いますか?

岡崎さん:自分のところらしく出来るところかなって思います。それぞれがこうやらなくちゃいけないとか決まってなくって、たえとば、お店だったら、自分の場所で自分のお店の形態とかやり方を活かしながら出来ることかなって思うんですよね。尚且つ、環境に関するメッセージを発信出来るっていう。だから無理せずに参加出来るし、発信出来て、そいうことに答えてくれる人に出会うことが出来るとか、そういう発信をしていることを受け止めてくれるお客さんがいたんだということが気づけたりとか、そういうことが魅力かなと思うんですよね。

EC:内容が分かりやすかったりキャンドルというアイテムがあったりして、家庭でも気軽に取り組めるというのも良いなと思います。次の人に伝えて行きやすいから広げやすいというのが「キャンドルナイト」の良いところでもあると思いますね。

岡崎さん:最終的には色んなお家でというのがあるんですけども、私としてはお店が良いと思うのは、特別のことをしなくても自分のところの企業活動を通して環境への取組が出来るっていう点ですね。参加している人たちもなんか札幌市がやってることに協力出来ているとか、みんながやっていることに協力出来ているとか、発信出来ているとかそういう様なことがちょっと出来るっていうのが嬉しかったり、ちょっと誇りに思えるっていうところがあるのかなって気がするんですよね。

EC:なるほど。確かに入ったお店で「キャンドルナイト」をやりますって聞くと嬉しくなりますね。

岡崎さん:それで、近所のあの人もやってるんだって思うと、ちょっと嬉しかったり誇らしかったりというのがあるのかなって思いますね。また、認知が高まったというのも、まわりの環境に関する色んな取り組みがあるから、それと同じように上がってきたと思うし、「キャンドルナイト」だけ認知度が上がってきたということではないと思うんですよね。



「キャンドルナイト」を通して地域とつながる

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EC:「さっぽろキャンドルナイト」の報告書が完成しましたね。

岡崎さん:はい。延び延びとなっていましたが、やっと完成しました。

EC:今年も様々な企画がありましたけど、毎年参加している有機八百屋「あすらん」さんのお化け屋敷は、地域のイベントとしても定着しつつあり、キャンドルナイトの啓発企画としても面白い視点ですよね。

岡崎さん:ここの「あすらん」の有塚さんも言ってるんだけど、毎年近所のお客さんたちも一緒にイベントに関わって楽しんで盛り上げてくれるし、子どもたちも楽しみに待っていてくれているんですね。それで最初はお化け屋敷が怖くて中に入れなかった子どもが次の年は中に入れるようになったりとか、そういった子どもたちがだんだん成長していく姿を見ることが出来るというのが嬉しいですよね。「キャンドルナイト」を通して地域の人たちのつながりが広がっていってすばらしいと思います。

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岡崎さん:それともう1つ、菊水の銀座商店街もすごくて良くて、ここって全部で7店しかない商店街なんです。環境友好雑貨店「これからや」さんを通じて、キャンドルナイトのイベントが始まりました。

EC:実は昔、この商店街の近くに住んでいたんですよ(笑)。それで「これからや」さんのことは前から知っていたんですね。ただ当時は環境問題とか感心を持つ以前に何も分かってもいなかったりして、店の前を通る度になんか不思議なお店があるなって思っていました(笑)。

岡崎さん:あそこ実は昔は喫茶店だったんですよ。それで「これからや」の由佳ちゃん(東由佳子さん)の知り合いがオーナーであそこを持ってたことから、「これからや」を始めることになったんですが、「これからや」がどうして出来たかというと、彼女のご主人が「ひがしリサイクルサービス」っていう資源回収をやっている方で、その東さんの話で印象的だったのは、野菜とかの生産者は良い物になるように努力する訳だけど、資源の場合はそうではなく「市民は資源の生産者なんだ」けれども、その資源をよりよい資源にするような努力をしていないということ。東さんは、「ごみじゃなくて、これは資源なんだ」「市民は資源の生産者なんだ」ということを伝えながら、ただ単に普通に資源回収をするだけじゃなく、色んな人が関わって資源回収するような形の仕組みを作ろうと活動している方なんです。

それで、1991年とかもうちょっと前というのは、みんな一生懸命牛乳パックなどのリサイクルとか資源回収に取り組むんだけども、その後作られた物が、まだあまり使われていなかった。リサイクルされたトイレットペーパーは使わなければそこで循環の輪が切れちゃうじゃないですか。それで、ちゃんと繋がって行くんだということをアピールしていく、示していくということでお店がいるよねっていうことで出来たのが「これからや」さんなんです。

最初は、牛乳パックのティッシュペーパーとかトイレットペーパーとか、そのころは茶チリの三徳なんかがあったんですけども、そういうものを売ってたんですね。今はフェアトレードとか石鹸とかに広がってきてるけど、そういう中で近所の人たちともつながりながらやっていこうと一生懸命由佳ちゃんが商店街に入ってお祭りとかをやってきていて、それで「キャンドルナイト」やるよって声を掛けたときに、「これからや」も一緒にやるってことでここまでずっと関わってきてくれてたんです。

で、今年は商店街の近くの照願寺というお寺さんを使って「キャンドルナイト」をという話になって、そうしたらお寺の住職さんの弟さんがバンドをやってるということで、バンドの人たちも呼んで発表会もやるっていうことになったんです。そうするとお寺さんだから近所のお年寄りから子ども連れの家族とかも来るし、バンド仲間の連れとかも来るし、なんかものすごく面白い空間だったんですよね。

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EC:レストランとかだと、どちらかというと大人相手になってしまうじゃないですか。そういったことでも先程のお化け屋敷もそうですけど、年齢層が幅広くて良いなと思いますね。

岡崎さん:そうですね。それでここの住職さんはすごいんですよ!着ぐるみを着てみんなの前に出てきたと思ったら挨拶もたった一言だけで、一体今の何だったのって感じですごく面白いんですよ(笑)!

EC:以前ezorockのイベントでもこのお寺でやったんですけど、住職さんが一番踊ってましたからね(笑)。こんな住職さんいるんだってびっくりしましたけど、こういうきっかけですごく親近感が湧いて、お寺を使うのってすごく良いなと思いました。

岡崎さん:バンド以外にラブフルートとかも呼んだんですけど、そういう方への謝金とかは、商店街のみんなが焼きそばを作って販売したり、ビールや飲み物とかも販売して、その中で回していくという形を取っているんですね。商店街の会長さんが飲み物まだありますから〜ってみんなに声を掛けたりしてね。

EC:アットホームな感じで良いですね。

岡崎さん:そうそう、すごく良いんですよ。

EC:「キャンドルナイト」っていうと何となく教会というイメージが湧いてしまいますけど、考えたらお寺ってものすごくロウソクの量を使っていますよね。で、それを上手いこと使っていてすごく良いなと思いますね。キャンドルナイトの発祥の地はカナダだけども、それこそ宗教までも越えて、そして子どもから年配者まで一緒に楽しんで取り組めるって本当に良いなって思いますね。




次回は地元江別市での活動や企業の責任などのお話をして頂きます。



▲さっぽろキャンドルナイト
さっぽろキャンドルナイトは、『1年中で一番昼が長い夏至の日、夜8時から10時の2時間、みんなで一斉に電気を消して、スローな夜を過ごそう。』という100万人のキャンドルナイトの呼びかけに賛同し、札幌市内で開かれる様々な取り組みを、「広く市民に知らせる」ということで、「世界に誇れる環境文化都市さっぽろ」の実現を目指すものです。



さっぽろキャンドルナイト
http://www.sapporo-candle-night.com/




posted by beatnik at 09:27| インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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